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■ 2017/03/25 (土)  遊ぶ人に技量アップしてほしい! ■
【ゲームプレイの技量をレベルアップしてもらいたい!】

今回は自分の「アクションゲーム」を作るときに考えている
「遊び手の技量アップを考慮したステージ作成」についてご紹介します。
というところから始まって、途中からRPGの技量アップの話をし始めています。
今回はちょっと長いです。

・アクション作り――最初に『技量のレベル分け』をしよう!
・この「技量順にステージを考える」方法、RPGでも使える?
・じゃあRPGでプレイが上手になってもらえる方法ってある?






【アクション作り――最初に『技量のレベル分け』をしよう!】

皆さんはアクションゲームを作るとなったら、どんな意図でステージを作るでしょうか。

「世界観やストーリーをドラマチックに展開できるステージ?」
いいですね、私はまだそこまでの配慮に自信がありません!

「最初はゆるゆるで、徐々に求められる精度が上がっていく感じ?」
はい、私もおおよそそうです。でも、その「精度」の部分をもう少しだけ細かく考えています。

私が「アクションゲームを作りたい!」と思ったとき、
そのゲームはだいたいの場合、変わった操作性のものです。
代表的なのは『モノリスフィア』と『プラネットハウル』で、
『モノリスフィア』はマウスを引っ張ってその反動で飛ぶ感じのゲーム、
『プラネットハウル』は変則操作の宇宙船を苦労して操るゲームとなっています。

そんな変な操作性のアクションゲームは
「ほとんどの人が初めてこの操作性に触れる」ことが容易に推測できたため、
「急に求められる技量が上がったりすると絶望的なことになるだろうな!」と考えていました。
つまり、慎重に「要求技量」を上げていかないと、突然「壁」ができてしまうだろうと考えました。
「いきなり難易度が跳ね上がりすぎて攻略できない場所」、アクションゲームでたまにあります。

なので私はそういう事態をできるかぎり避けられるよう、
アクションゲームを作る際は基本的な挙動を楽しめるプロトタイプができた時点で、
最初に『要求技量のレベル分け』を行い、それを元にステージを作ることにしました。

たとえば、『モノリスフィア』ではおおよそ以下のような感じで、
プレイヤーさんへの『要求技量のレベル分け』を行っていました。


【モノリスフィア開発開始時に想定していた要求技量のレベル】

 レベル1 時間をかけてもいいので「おおよその方向」に飛べるようになる
 レベル2 時間をかけてもいいので「狙った一点」に飛べるようになる
 レベル3 敵の攻撃をタイミングよく回避できるようになる
 レベル4 すばやく何度も「おおよその狙った方向」に飛び続けられる
 レベル5 あいまいな精度で移動してそこそこタイミングよく攻撃ボタンを押せる
 レベル6 高い精度で移動してタイミングよく攻撃ボタンを押せる
 レベル7 敵の激しい攻撃を回避しながら精度の高い移動をしつつ攻撃ボタンを押せる
 レベル8 すばやく何度も「精密な方向」に飛び続けられる


私はまず最初にこれらのレベル分けを行った後、
ほぼこの要求技量の順番で技術を要求されるステージを作成したり、
あるいは最後の調整時に「ステージの登場順」を注意深く並び替えしたりしていました。

各技量のレベルに応じて、どんなステージを作ったか紹介していきます。



【レベル1 時間をかけてもいいので「おおよその方向」に飛べるようになる】
最初のステージ。敵もおらず、最も困難な課題でも「細い道を移動する」くらいで、ダメージは受けない。
ただし挑戦したい意欲がある人向けに、レベル4「素早く精密な操作」を求める課題も
ステージ内に置いていたりする。これはクリアしなくても先に進める。

【レベル2 時間をかけてもいいので「狙った一点」に飛べるようになる】
小型の蛇を倒すステージ。同じルートを行き来する蛇に横から上手に当たることが求められる。
といっても、よほど隙だらけな行動をしない限り蛇はこちらを積極的に攻撃しないのでゆっくり狙える。
(蛇は頭上に行くと上に飛び跳ねてくるが、横から慎重にいって触れることで安全に倒せる)

【レベル3 敵の攻撃をタイミングよく回避できる】
ボス蛇を倒すステージ。「敵の攻撃を誘発するいい位置にたどり着く」ための正確さに合わせて、
そこで敵の攻撃をタイミングよく回避できれば倒せる。回避方向はおおざっぱでよい。

【レベル4 すばやく何度も「おおよその狙った方向」に飛び続けられる】
レースで他のニワトリたちより早く先にゴールするステージ。
とにかくすばやい移動が求められ、一定以上コースをずれると速度が落ちて不利になる。
多少のミスや精度不足は許容されている、というか最下位でも先に進める。

【レベル5 あいまいな精度で移動してそこそこタイミングよく攻撃ボタンを押せる】
「移動しながら狙って右クリック」をして消火活動をするミッションや、
水バリアを張ったまま溶岩を抜ける場面や、固定目標に火の攻撃を行う場面。
それまで移動だけだったモノリスフィアにおいて、「攻撃」という新しい概念に慣れる段階。

それらの本番として火や水の世界の「ボス戦」があり、
「敵が動くが、比較的大きいので狙いが甘くてもどこかに当たる」、
あるいは「相手が動くし攻撃もしてくるがヒットさせるまでの時間に多少の猶予がある」
といった状況の戦闘シーンが繰り広げられる。ボス戦辺りはレベル5と6の中間くらいかも。

【レベル6 高い精度で移動してタイミングよく攻撃ボタンを押せる】
草原の世界のボス戦や、それ以後の世界で炎の能力を使って敵を倒すシーン。
「ゆっくり来る攻撃や一定のリズムで動く敵」をかわしながら
「すばやい精度で敵本体に攻撃を当てること」が求められる。
そういったシーンで使う炎の攻撃は「正確な移動方向でないと当てることができず」、
「持続時間も短い」ので、「高い精度」と「タイミング」と「ほどほどの回避力」の3つが同時に要求される。

【レベル7 敵の激しい攻撃を回避しながら精度の高い移動を行いつつ攻撃ボタンを押せる】
冥府の世界のボス戦や隠しボス戦など。激しい敵の攻撃をかいくぐりつつ、
敵の小さな弱点やすばやく動く小さな敵に高い精度で攻撃を当てなければならない。
すばやい移動と精度の両方が求められ、戦闘の最終段階にふさわしい忙しさになる。

【レベル8のステージ すばやく何度も「精密な方向」に飛び続けられる】
「(細い道で)15秒以内に壁に触れずに全ての黄色クリスタルを集める」など、
全くミスが許されない精密操作の課題。これはできない人もいると思ったので、
クリアしなくてもストーリーを進められるところにおまけミッションとして入れていた。



という感じでした。基本的には、「より早く」「より精密に」「やることが多くなる」のが
順当な要求技能のレベルアップだと思います。

各レベルの要求技量の設定は、あくまで「『初めて見るステージ』のレベルが
この順番になるように並べる」
という目的で使っており、
たとえばレベル1が終わっただけなのに、レベル2~4を飛ばして
いきなりレベル5が「クリアに必須」になるステージを出したりはしません。

でも、「前のレベルの課題が後の方にも出てくる」ことはあって、たとえば
技量がレベル5まで行っても、レベル1や3の高難易度版のステージを間に挟んだりします。
これは「飽きさせない」目的で、「前と似ているけれどより難しい課題」に挑んでもらう意図です。

そしてもし「技量のレベルを飛ばして課題を出す」場合は、
できる限り「無視しても進めることができるサブミッション」として用意
します。
これを用意しておくのもたぶん重要で、そうすることで、
「順番通りに進めるのが退屈だと感じかけていた熟練者あるいは挑戦者の人」が
「あ、ゲームがうまい人や挑戦者にも配慮してくれてるな」と感じてくれると思うので、
そういった人達にも続けて遊んでもらえる確率が上がるんじゃないかなと私は考えています。

RPGでも、「今すぐ攻略しなくてよい、現段階だと攻略が難しい課題」が
早い内にポンと置かれてると興奮しませんか?
それはたぶん、あなたが熟練者あるいは挑戦者の心を
お持ちだからではないかなと私は考えます。
どう工夫すれば無理矢理に突破できるか、それを考えるのは私も好きです。



【この「技量順にステージを考える」方法、RPGでも使える?】

この技量別にステージや課題を作っていくやり方は、
「RPG」などでもまったく同じ文法が使えると思います。

たとえばRPGの要求技量として、
「集中攻撃して危険な敵から1体ずつ減らせる」「敵を倒す効率的な順序を考えられる」
「補助魔法を使いこなせる」 「最小のコストで勝てる作戦が立てられる」

などの知識や技量を求められるように敵の出し方を工夫すれば、
似たような技能習得ができるかもしれません。

……が、今その考えに至ったとき、RPGのようなターン制バトルゲームで
「プレイが上手になったと感じた経験」が私にはあまりなく、
作る側である私としても、これまで遊び手にそういった訓練をさせることを
ほとんど意識していないことに気付きました。
「植物の敵には火炎属性が有効」などそういった「ゲームごとの知識」の面では
よく教えられましたが、「持ってる技を組み合わせて最適化をする」などの
「うまさ」の面で鍛えられた記憶があまりないのです。

たとえば「補助魔法は大人になってから」と知り合いに言われましたが、
まさに私もそうで、自分も年を取って複雑な計算ができるようになって、
ようやくまともに補助魔法を使うようになったのです。
(ただ、昔のゲームは効果説明があいまいだったり説明がなかったりする場合も多かったので、
この件を議論するには時代の影響も考慮する必要がありそうです)

あなたはRPGを遊んでて「うまいこと補助魔法などを使えるようになったゲーム」を
思い出せるでしょうか? 「補助魔法を使わないと絶対死ぬ」ゲームもあると思いますが、
これ以外にも、あなたはいつ「技をどう使えばもっともコストが安くダンジョン攻略できるか」
などを考えるようになったでしょうか?

こういうことを考えているうちに、私は
「RPGにおける最適な戦術を、果たしてゲーム内の教育だけで
身に付けてもらうことはできるのだろうか?」と考えるようになってきました。

もちろん、私が開発者の皆さまが作ってくださった工夫に全然気付かず、
自然と戦術を習得させられてきた可能性は十分にあると思います。
いいゲームほど、気付かないうちに自然と技術を習得させてしまいますからね。

ただ同時に、RPGの場合は以下のゲーム性になっているために
「自分の技量」の影響度があいまいになっているところも
あるのかなと感じるところもあります。


●勝てない理由が強化不足か戦術が甘いせいかの判断が付きづらい

→ 基本的にRPGはレベルアップや装備の更新をし続けることが求められるので、
ある段階で勝てないとき、「自分の戦術面での技量不足」に原因があるのか、
「そもそも強化不足でゲーム的にクリア不可能な状態なのか」の区別が
付かない場合があります。



要するに、「自分の戦術を改善するだけで勝てるようになるのかが分かりにくい」
という意味で、何が結果に影響したかがあいまいになっており、RPGはアクションゲームよりも
「ゲームプレイが上手になるきっかけ」を得にくいのかもしれません。
そもそも日本のRPGは「戦術」と「蓄積(装備やレベル等)」の両面を足したのが
総合的な強さになるゲームなので、あいまいなのは当然なんですけれどもね。

アクションゲームはうまいやり方ができるようになるとステージを突破できたりして、
うまいプレイに対するご褒美が割と即座に分かりやすく出ますが、
RPGではテクニカルかつ効率的に戦っても反応が地味なケースも多い気がします。
それをどうにかする意図で、たまに戦闘ごとに評価をしてくれるRPGもあると思います。

個人的な希望としては、勝てたのが「自分の戦術でうまくやれたから」なのか、
「溜め込んだ力が想定より多かったから勝った」のかを教えてくれる
ゲームが好きですし、
私もそういうゲームを作りたいと願っています。
ついでにプレイヤーさんのプレイ技量が上がってくれるとなおよしで、
初心者の人をゲーム中級者に引き上げられれば、
彼らが遊べるゲームはもっと増えるでしょう。

ちなみに『片道勇者』のようなローグライクRPGでは、自ら使おうとしない限りは
「溜め込んだリソース(倉庫の中身)」を使えないことが多いので、
プレイの結果のどの部分が「溜めたリソース」によるもので、
どの部分が「自分の技術」なのかが、ほどほどに区別できるようになっている気がします。
こういう形にできると、より私好みに近付きます。



【じゃあRPGでプレイが上手になってもらえる方法ってある?】

RPGのプレイ技量を上げる方法には、どんなものがあるでしょうか。
自分の場合、どう上手になってきたかを思い出せない、というか
年齢にしたがって自然と身に付いたような感じもあって、はっきり思い出せない状況です。

私が初めてまともに「補助魔法の使い方」を意識したのは
いつだったかなーと記憶をたどってみたところ、
ある変わったシステムのコンシューマRPGを遊んだときだったことを思い出しました。
そのゲームでは、「レベルがストーリー進行に従ってのみ上がり、それ以外は一切成長しない」
というシステムだったのです。

そのゲームでは「ある時点でのプレイヤー側の強さ」にはどうがんばっても限度があるので、
ボスに勝てない理由があるとしたら確実に「自分の戦術不足」だと知ることができました。
実質的にほとんどパズルゲームになっていたのかもしれませんが、
「自分のやり方に改善の余地がある」ことにさえ気付ければ改善は容易でした。

そういうことを考えると、RPGでの学習がうまくいってないのは、
「各要素を使ってもらうための圧力が弱い」、言い換えると
「ゲーム側からの強い動機を持たせてない」ケースが多いからかもしれません。
もっと言い換えると、「補助魔法を使わないとクリアできない難易度を
ぶつければいいんだね!」
と過激なことになっちゃうんですけれどもね。

問題が一つあるとしたら、そこまで要求技量を強制すると、
今度はゲームを投げられてしまう可能性が高くなることです。
「補助魔法を使ってようやく勝機が見えるゲーム」も
とあるゲーム会社さんのRPGには多かったりしますが、
一方で挫折する人を減らしたい気持ちもあるので、ゴリ押しの余地は残したい気がします。
ひどく優柔不断に思われるかもしれませんが、それが私のRPG開発スタイルです。

そんなことを私が考えているとき、プレイヤーさんに
補助魔法の使い所を意識してもらうにあたって、
いいほのめかし方があるとコメントをいただきました。
その一例が、昔のRPG『ドラゴンクエスト3』に登場した
「じごくのハサミ」というカニ型の敵です。


<敵に自分たちと同じ技を使わせるテクニック>

ドラゴンクエスト3の「じごくのハサミ」は大量に出てきて、
敵全員を硬くする防御アップ魔法「スクルト」を使ってくる敵です。

この敵、戦闘開始時は打撃でも(たしか)少しダメージが通るのですが、
元の高い防御力に補助魔法「スクルト」重ねがけの効果が合わさると、
なんとほぼ全く物理攻撃のダメージが通らなくなってしまうのです!

この体験から私も「スクルト強いな! いつか自分も使ってやる!」と感じさせられ、
補助魔法の使い方がとても印象に残った敵だったので、
いま考えると、このやり方はすごくいいほのめかし方だったように思います。

敵が 『自分たちが使うのと同じ名前の魔法』 を効果的に使ってプレイヤーを困らせる

この方法は、「いつかあの魔法を覚えて自分も同じ戦法で有利に戦ってやる!」
と感じさせてくれる、とてもいい手段だと思います。
特にこれ、「うっかり敵専用の技を作ってしまわない」のが重要なコツの一つかもしれません。
容量に余裕がある今の時代なら、カニが使う防御アップ技をうっかり「硬化」なんて専用技に
したくなるところを、あえて「主人公が覚えうる魔法と同じ『スクルト』」にするのです。

遊んでいるときは全然意識していなかったことですが、
こうやって振り返ってみると、うまいやり方が使われていたんだなあと感心します。
私のRPGは普段、そこまでいじわるな敵キャラが出てこないらしいので
歯ごたえがないと言われがちなのですが、これからはプレイヤーさんを困らせる敵を出すついでに、
こういった技の使い方のほのめかし方も混ぜていきたいなと考えています。

そしてまた、私の気付いてないところでこうやってたくさん教えられてきたのかもしれません。
そう思うと、己の未熟さを恥じるばかりです。



【補足 最終的にゴリ押しできてもいい】

この話の主題と矛盾するように思われるかもしれませんが、
私の作ったゲームが最終的に「うまい戦い方を覚えなくてもゴリ押しでクリアできる」
というプレイができたとしても、それはそれで全く問題ないと私は考えています。

子供時代の私のように、どうやってもうまい戦い方ができない人は必ず出るでしょうし、
そういう人達にも楽しんでもらえるようリソース(『片道勇者』なら「強い武器」など)をためて
クリアできるようになっている分には、それはそれですばらしいことだと思っています。
「技能の違う様々な人が、人それぞれにできることをしてクリアへたどり着ける」というのは、
ゲームのあり方として素敵なことだと思っていますから。

もちろん、「開発側として一番楽しんでもらいたいやり方」で挑むほど、
お得感や達成感が味わえるように作るのは大前提です。
それに加え、ゲーム開発者としては「ゲームがより上手になれるきっかけ」や、
「プレイヤー自身が気付いたと感じられるヒントの出し方」
があるなら
どんどん採用したいなと、次回作を控えた今になってますますそう思っています。
これからも「新しいルールのゲーム」を次々に作っていくにあたって、
その技量はきっとどれだけあっても足らないでしょうからね。



以上、プレイヤーさんの技量をレベルアップしてもらうきっかけを作るのは難しいなあ、
という話題でしたが、いかがだったでしょうか。

この記事で挙げた以外にも、「こういう形で俺は補助魔法の使い方を学べた!」とか、
「敵の各個撃破の重要性を学んだのはこのゲーム(のあの部分)だったなあ」
みたいな話があれば、情報をお寄せくださると幸いです。
ぜひ今後の開発の参考にさせていただきます。



それと、ビックリするかもしれませんが、私が初めてRPGを遊んだとき、戦闘では
「仲間キャラクターそれぞれで別々の敵を攻撃する」という遊び方をしていました。
つまり各個撃破を狙う「集中攻撃」を全然しなかったんですね。

なぜかというと、当時の私は「各グループの敵を一人以上で相手しないと、
囲まれて不利になったりするんじゃないか」
と考えていたからです。
近接武器でのリアルな戦闘風景をイメージしたとき、
「他の敵からの攻撃を受けるのを無視してでも、味方全員で敵一人に集中攻撃する」
ってのはなんだかおかしな気がしたんですよ。

実はそのゲームではそんなことを意識する必要など全くなかったのですが、
初めてゲームを遊ぶ人ほど、まず「ゲームルールに応じた効率化をすべき」という
ルールを学ぶまでが遠いのではないかとも感じます。

どこまで初心者の人に配慮するかは開発者さま次第ですが、
「安心して他の人にもおすすめできるゲーム」を目指すならば、
そんな昔の私にも上達してもらえる気配りをしたゲームを作りたいなと考えています。



他にもし何か語って欲しいことや、開発において聞いてみたいこだわり部分などが
ございましたら、ぜひ拍手コメントからどうぞ! 
■ 2017/03/18 (土)  片道勇者TRPGアペンド! ■
【片道勇者TRPGアペンド、ついに発売!】

ということで『片道勇者TRPG』の3巻目となる『片道勇者TRPGアペンド』、ついに発売です!
今回はアペンドの中身について詳しくご紹介していきます。


※NPCが女子成分をたっぷり補給してくれたので、途中でアルバートが
うっかり女子化することはありませんでした。心の準備だけはしていました。




【ボリュームたっぷりのリプレイ!】

今回は、全ページのうち約7割がリプレイページというビッグボリューム! 
1巻目は100ページまでだったのが、アペンドでは160ページまであるので、
当社比で約1.6倍のボリュームです! 
1巻のボリュームでは物足りなかった方にもご満足いただけるのではないでしょうか。

そしてなんと、今回はシルフェイドシリーズや片道勇者プラスでおなじみ、
『アルバート』がプレイヤーキャラクター(PC)として参戦!

リプレイの文脈自体は1巻からの続きとなっており、
私のPCが亡国の姫「ウルファ」から「アルバート」になった以外は、
ブリッツP様の紅葉の騎士「雷蔵」さんも、
桜庭星菜。様のドMな「小ザッパ」さんも前回から続投です!
彼らが好きだった方もお楽しみに!

リプレイは2本編成で、1話目(本の中では1巻目の続きなので「3話目」扱い)が
「ネムリと共にナユタの実を探してドタバタな冒険を繰り広げる」NPCの世界、
2話目が「フリーダ王女と共に聖なる武具を探す」NPCの世界の冒険となっています。
「ナユタの実」狂と化したネムリは必見! 面白く使ってくださったありがとうございます。

ついでに私の素行の悪さのせいで、とうとうアルバートに
半公式でケモ耳しっぽ好き属性が付いてしまいました。
リアルタイムのTRPGでは中の人の嗜好が隠せないから困ります。
といっても、ここ以外でもアルバートが「ネムリ嬢のしっぽは国宝級だああァァ!」などと
頻繁に叫んでいたので、今さらかもしれませんけれどね。

他にも、女の子に向かって「なかなかいい全裸だったぞ」とか
言ってしまうアルバートが見られるのはこのリプレイだけ! 
ちょっぴり衝撃の結末も待っています、気になる方はお楽しみに!



【新たなシステム拡張!】

今回も片道勇者TRPGプラスに続いてシステムの拡張があります! 
それぞれ紹介していきます。

◆『装備の付与効果』の扱いが原作のプラス版仕様に!

アペンドでは、巻物の「付与」は使った瞬間でなく、
手に入れた時点で決まるようになります。

たとえば、武器にランダム付与する従来の【剣の巻物】は、
アペンドだと【剣の巻物『鋭い』】だったり、
【剣の巻物『闇夜』】として手に入るようになるわけです。
これによって、ある程度狙って武器や防具を強化したり、取捨選択が可能になります。
(装甲を上げたい人に巻物をあげるとか、いらない剣の巻物を売っちゃうとか)

また、店で任意の付与の巻物を買えるようになりますので、
巻物が買えるところなら「お金で欲しい付与を付ける」ことが可能!
さすがに最強クラスの付与は買うことができませんが、
最初の強化がこれまでよりも気軽かつ価値あるものになること間違いなしです!

さらに追加で、すでに持っているのと同じ装備をドロップした場合、
ドロップした装備にはランダムで「付与」が付くというルールも付きます。
このあたりも、プレイヤー側に有利な修正だと思うので使いたい人はぜひどうぞ。

新しい付与のデータも追加されたので、
武器や防具の強化がより楽しくなりそうなシステム拡張です。


◆原作プラス版のように『傭兵』を雇えるように!

『傭兵』は原作のプラス版であった「協力NPC」を再現したシステムで、
傭兵はLIFEやダメージ、装甲といった戦闘能力にボーナスを付けてくれます。

雇う方法はマップと運!
特定の施設にたどりつくと、運次第で『傭兵』を雇うことができます!

ただし、雇った後も各種判定に失敗した場合や、
「登山」や「水泳」が要求される場面で運が悪いとお別れになってしまうという感じで、
この辺りも「協力NPC」っぽい感じに仕上げてくださっています。

データ的にどのくらい役に立つかは未知数ですが、
物語上ついてくるNPCを『傭兵』扱いにしてみたりして、
ロールプレイの面白みを増したりするのも楽しいかもしれません。
うちのリプレイならタクーシなど傭兵にしやすそうです!
(そして山で置いていかれるオチ)


◆縛りプレイ用の特徴が実装!

普通の特徴も追加されていますが、今回特徴的なのは
原作プラス版にあった『闇が速い』『目が悪い』『痛覚がない』といった
縛りプレイ用の特徴が搭載されていること!

これらを使うと冒険が大変になる代わりに【伝説P】がガッポリ稼げたり、
中には自分だけでなく仲間の獲得【伝説P】にボーナスが付く特徴もあるので、
十分元が取れる感じに設定されています。
PCだけじゃなく、プレイヤーさんもドMな人はぜひご利用ください!

しかし【伝説P】は最終的には余っちゃうので、最後の消費用途として、
ついでにプラス版特有の「装備の修復システム」なども
入れてもらえばよかったかもしれませんね。
うちのリプレイで決戦兵器になるはずだった【火炎のシルバーランス】を
決戦に着く前に折られてしまったPC、ロリアさんを見ながら)
でもやっぱり、片道勇者には一期一会、ないし諸行無常な感じがお似合いでしょうか。



【そして新たなアペンド世界!】

遊ぶ側の皆さまにとっては、ここが本書の最も面白いところではないでしょうか。
「アペンド世界」は原作のキャンペーンワールドを再現したルール/データ集で、
各プレイに特別なイベントやクエスト、追加ルールを足すものです。

アペンド世界には、『NPCの世界』と『チャレンジ世界』の2種類があります。


◆『NPCの世界』とは!?

『NPCの世界』を使う場合は、まずネムリやヴィクター王、アルバートや少女ミラなどの
『NPCの世界』群からGMが1つ選んで使用します。
たとえば『フリーダ王女と聖武具の試練の世界』などです。
(なお仲間になるキャラのうち、イーリスと兵士Dの世界だけはありません)

採用した場合、選んだキャラのイベント発生地点を3つほど世界に配置します。
そのイベント発生地点は開始時に明らかになっており、
PCの誰かがイベントをこなすことでNPCとの話が進み、
【伝説P】にボーナスを得たり、アイテムを得たりすることができます。

この『NPCの世界』は「こんな感じでNPCやイベントを出してお話を演出すると面白いよ!」
という感じのいい見本にもなっていると思いますので、
GMさんは『NPCの世界』のシステムを参考に、
あなたのオリジナルNPCのストーリーを展開してくださるのも楽しいと思います。
原作キャラにとどまらず、どんどん新たな世界を展開していってください!

なお、各NPCの性格には注意深く配慮して下さっている感じで、
原作の延長っぽい雰囲気が楽しめる内容となっています!
関係者の皆さまのご配慮、本当にありがとうございます。

あと、アルバートの『NPCの世界』の一部イベントが半獣人女子への
欲にまみれた感じになってしまったのは
どう考えてもセッション中の私の素行のせいです!
とはいえ、片道世界でハッスルさせるなら、アルバートに
そういった属性を最初から付けた方が動かしやすかったかもしれません。
こんな感じでアルバートにどんどん変な属性が付いていきますが、
アルバートならきっと問題ないはずです。


◆『チャレンジ世界』とは!?

原作には『集う世界』や『闇が速い』キャンペーンなどがありましたが、
それらが今回、『チャレンジ世界』としておおよそほぼそっくり再現されています!

チャレンジ世界に挑戦するとどうなるかというと、「世界のルールが変化」します!
もちろん、基本的にはどれも厳しい方向に変化します。
より厳しい条件でクリアすることで、【伝説P】まわりでちょっといい報酬を得られるのです。

チャレンジ世界は「クエスト」になっているため、PCが任意に選択できますが、
さらには特別ルールとして、他のPCが選んだものにも「共に参加」することもできてしまいます!
なので、全員でクエストを一気に「4重がさね」にすることもできるわけですね!
報酬は莫大ですが、果たしてクリアできるんでしょうか。




これらの『NPCの世界』や『チャレンジ世界』は、単発プレイにもとても向いていると思います。
「キャンペーン回すほどでもないけど、単発で味があるプレイをしたい!」
と思われていた方には、ぜひおすすめの一冊です!
どちらの世界も難易度はそこそこハードですし、
『チャレンジ世界』は決戦の演出やバトルも盛り上がるはずですよ。



ということで、他にもモタ様のアツくて素敵なリプレイ挿絵の数々など
色々なものが詰まった『片道勇者TRPGアペンド』!
もし興味がおありでしたら、ぜひこちらからどうぞ!




『片道勇者TRPGアペンド』Amazon購入ページ
(税込1,728円)




【その前にアルバートって誰?】

「ところでアルバートって誰?」というあなたのために、
ツイッターゲーム『片道勇者オンライン』でのアルバートの冒険を再編集してみました!
少しはどんなキャラか理解できる内容だと思いますので、よければぜひどうぞ。

【アルバート片道冒険記】(新ウィンドウ)


アルバート視点で、『片道勇者オンライン』40日分以上に渡る
結構なボリュームのお話が繰り広げられます。
スマートフォンでもある程度見やすく配慮したつもりですので、お暇なときにぜひ。

私の作ったゲームで、アルバートはときどき世界を越えて登場しています。
今後もどこかでご覧になることがあるかもしれません。



今後も、アペンドのリプレイで雷蔵さんを担当された
「ブリッツP」様の片道勇者TRPG公式動画リプレイが引き続き配信予定です!
『片道勇者TRPG』の展開は「もうちょっと続くんじゃよ」ということで、ぜひお楽しみに!
 
■ 2017/03/11 (土)  片道勇者TRPG動画! ■
【片道勇者TRPGリプレイ動画!】

ニコニコ動画にて、ブリッツP様による
片道勇者TRPGのリプレイ動画が公開されました!
ルールやゲームの流れや雰囲気を把握していけるものとなっております。
たぶん!!





平均年齢約60歳くらいのシルバー感ただよう片道勇者TRPGリプレイとなっております!
こんなノリでも公式です。すごい。
公式と聞いてこれを出すブリッツP様も凄いですが、
普通にOKを出されたドラゴンブックの中の人もすごい。
そして監修で私にも一声チェックの声がかかりましたが、
もちろん「いいですね! 面白そうです!」って言いました。
誰も止めなかったので仕方ないですね。

そしてもしお持ちでしたら、『片道勇者TRPGプラス』の
165ページにある「南大陸キャンペーン」の挿絵をご覧ください。
なんとそこに描かれているのが、動画のPC達だったりします!

ちなみにブリッツP様はニコニコ動画のTRPG動画で有名な方で、
『片道勇者TRPG』と来週発売の『片道勇者TRPGアペンド』のリプレイでご一緒しました。
最初にご一緒してから私が見ていた範囲では、
ブリッツP様のPCもリプレイのキャラクターもおじいちゃん尽くしだったので、
間近で見た印象としてはおじいちゃんキャラがとても好きな方だという認識でした。



【新刊『片道勇者TRPGアペンド』、3/18発売!】

そして発売が来週3/18に迫った『片道勇者TRPGアペンド』!
今回はリプレイページ多めの一冊です!

詳しい内容はまた来週にお知らせしますが、
なんとリプレイでアルバートがPCとして参戦します!
もちろんアルバートの中の人は原作者である私です。
私の素行が悪いせいで、TRPG版のアルバートにまた新たな属性が付いてしまいました。

TRPGはリアルタイムで進行する都合上、中の人の性格適性が
モロに出ると前回言いましたが、逆に言うと中の人の好みや嗜好が隠せなくて困ります。
読まれて「こんなのアルバートじゃない!」 と思われた方、すみません。
これが原作者の表現したアルバートです……。

ということで新刊『片道勇者TRPGアペンド』、
ブリッツP様のこれからの動画とあわせて、よければぜひご期待ください!
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もしお買い物ついでにご支援くださるという神様みたいな方がいらっしゃいましたら、よければぜひ。
そしてすでにリンクをご利用くださっている皆さまには本当に感謝の限りです!




いつものゲーム話のほうは、今のところネタが思いつかないのと
精神力に余裕がない状況なので来週もお休みです。

もし何か語って欲しいことや、開発において聞いてみたいこだわり部分などが
ございましたら、ぜひ拍手コメントからどうぞ! 
今すぐは思いつかないだけで、案があれば飛びつくかもしれません。
 
■ 2017/03/04 (土)  キャラ作りで意識すること2 ■
【キャラ作りで意識すること2】

今回も前回に引き続き、キャラ作りについて意識していることや感じていることを
思いついたまま書いていきたいと思います。
今回のテーマは以下の三つです。

・性格を描こう! でも簡単じゃない!
・周囲のキャラクターにゲーム的機能と課題を持たせよう。
・キャラクターが「役職」でも呼べると強い!






【性格を描こう! でも簡単じゃない!】

物語で描かれるキャラクターの「性格」って割と簡単に描けてしまうと思いがちですが、
「性格」を描くのは私にとってはかなり難しい部分だと思っています。

もしTRPGをプレイしたことがある方ならお分かりになるかもしれませんが、
たとえば試しに「好きな性格のキャラ」を作ってみたら、
演じるのがものすごく難しかったりするのです!

例えばTRPGで「キャピキャピな女キャラ」を作ってみたはいいけど
実は「使命に忠実な朴念仁キャラの方がよっぽどやりやすかった」とか、
あるいは「ルーニー」と呼ばれる「ウケ狙いのことばかりするキャラ」の方が合ってたとか、
そういうのもよくある話だと思います。奥ゆかしいキャラをやってみるにも、
実際に本人の性格のどこかに奥ゆかしさがないと、そうそううまく演じられません。
TRPGはほぼリアルタイムにセリフを生産する必要がありますから、
そういった性格適性がモロに出てしまいます。

そしてゲーム開発やお話作りにおいても同様に、描こうとするキャラクターが
「自分が演じやすい性格」であるほど扱いやすいはずです。
というか、「経験が浅い間ほど自然とそうならざるを得ない」気もしますが、
もしなんとなくでも「セリフを作りまくれるキャラクター」がいるなら、
きっとそのキャラはあなたの性格で演じやすいタイプなのだと思います。

私の場合、未完ですが『シルフェイド見聞録』では、
主人公エシュター、友人アルバート、教頭ロベルトが
扱いやすいキャラクター三大巨頭です。
この三キャラクターはうまいこと印象深いキャラとして名を連ねていたので、
効率的に演じられていたのかもしれません。

最近なら『片道勇者』の仲間キャラの一人、フリーダ王女も描きやすいタイプでした。
劇中のテキストは短めながらも、エネルギーを込めやすかった感じがします。

他にも描きやすいキャラはちょくちょくいるのですが、
ごく一部のキャラ以外はがんばって想像しないとセリフが出ない感じです。
「自分にとってより扱いやすい性格」である方がキャラがイキイキするのは当然なので、
物語を描くなら、できればセリフがホイホイ思いつくキャラや、
一言一言を重くできるキャラを中心に据えたいなと私は考えています。

前述のTRPGの例にも挙げたように、
「作りたいキャラ」と「やりやすいキャラ」は違うかもしれません。
それでも、自分の適性を最大限活かせる
「やりやすいキャラ」の方が自然と一言一言の質が高くなるので、
なぜかキャラのウケがよくなってしまうことが多いのかなと経験的に思います。

私はレジェレスのときから割とそんな感じで、
「ありあわせの素材で雑に一回作ってみた」ことが、
「自分の描きやすいキャラのタイプに気付ける」きっかけになった気がします。
自分が扱いやすいキャラは、他の人が扱いにくいキャラかもしれません。
「自分にしか作れない高品質なもの」を作るなら、
やはり「自分のやりやすいキャラ」を探してメインに使うのがより効率的だと感じます。



【周囲のキャラクターにゲーム的機能と課題を持たせよう】

これは過去の自分の反省点でもあるのですが、
仲間や協力者のキャラクターを印象的に作るのは意外と難しいと感じています。
私は、ゲームのキャラクターには主に「ゲーム的機能」と「抱える課題」が
備わっているのかなと考えているのですが、
そのうち片方が欠けてしまうことが多かったのです。

それぞれについて、話していきます。


<「ゲーム的機能」を付けよう!>

仲間になるキャラクターの場合は、戦闘能力など何かしらゲームに関わる「機能(能力)」を
自然と持っていることが多いので、その点については特に言うことはありません。
ここで話すのは、「仲間になるほどでもないキャラ」の扱いです。
たとえば、「家で主人公の帰りを待つヒロイン」などですね。

そしてここで言う「ゲーム的機能」とは、「買い物ができる」とか、「回復してくれる」とか
「セーブしてくれる」といった機能です。サブキャラクターの場合、
ゲームシステムに関われる機能を持っていると印象深さが段違いに上がります

たとえばRPGにおいてたまに出てくる「家で主人公の帰りを待つヒロイン」のことを
忘れかけてしまった人って、結構多いんじゃないでしょうか。
でも、「帰るとタダで泊まれる」、「帰るとレベルアップできる」、
「長く帰らないとヒロインが化け物になってしまう」など、
そういったゲームシステムに関わる要素があったならば、
帰りを待つキャラにも大きな存在感が出るはずです。
(ソウルシリーズの火守女(ひもりめ)さんは、話せば成長ができるので最高ですね)

他にも、ただ一時的についてくるだけの護衛対象のキャラでも、
ダメージの低い補助攻撃をしてくれたり、回復をしてくれたりしたら、
ゲーム面でより印象深くなるはずです。

そしてたいていの場合、「ストーリーを語る部分」より
「ゲームを進行する部分(戦闘や移動)」の方がだいぶ時間が長い
ので、
それを考えればゲーム進行部分の振る舞いのほうが
より目に焼き付くのは当然のことかもしれません。
特に物語に興味のない人も、システム的なところからは目を離せませんしね。

とにかくそういう観点で、仲間にならないキャラクターにも、
もう少し機能や能力を付けてあげたかったなあ、と反省するところが
これまでの自分のゲームのところどころにもありました。
「戦う力のない一般人を助けるイベント」だって、イベントが終わったらお役御免じゃなくて、
その後もたまに訪れると何かしてくれるような要素が欲しかった気がします。
RPG『シルフェイド幻想譚』のシン・シズナ姉弟などは
実質的にアイテムの届け先になっていただけで、
接する時間は短い、ほとんどの時間では全く意識しない、以後は何もナシと、
結果的にあまり目立たないキャラになってしまいましたからね。


あと逆説的な言い方ですが、「ゲーム的機能」が設定されていると
「(むりやり)仲間キャラの一人にできる可能性が出る」というのも一つの利点です。

余談ですが、RPG『シルフェイド幻想譚』では最初、
「目の見えない少女を戦わせたり冒険の仲間にする方法なんてないよな」
と思っていましたが、そのキャラが死んだ場合に幽霊キャラとして
参戦させることで戦う能力を与え、仲間にできるようにした経緯があります。
ルートの関係上、周回を重ねればたいてい助かるので仲間にならないことも多いんですが、
「一緒に旅させたい場合は、無理にでも何かゲームに
役立つ能力を持たせないと難しいんだな」
と感じた一場面でした。

家で主人公の帰りを待つヒロインだって、たまに帰ってみたら
主人公のために冒険に出られるくらいのムキムキボディに鍛え抜かれていて、
同行できるルートがあっても面白いかもしれませんよ。
え、セーブやレベルアップをさせてくれるだけでいいって!?


<「抱える課題」って何?>

こちらは上と違って、仲間キャラクターにも重要な話です。
といいますか、仲間キャラクターほど重要な話かもしれません。

まず物語の面において私は、「『課題』を備えたキャラクターであるほど、
それらを解消する面白みが出るのかな」と思うようになってきています。

特に、ゲームだと「キャラ別クエスト」などを作る場合もありますから、
キャラクターごとの課題が必要だというのはもはや言うまでもないことかもしれません。
とにかく、色んなキャラクターが「問題を抱えて」いて、
プレイヤーキャラクターがそれを格好良く解消していくのです。

こういう考え方で行く場合、仲間キャラクターなどを出す場合は
最初にそのキャラクターの「課題」を考えておけば、
先々の話のネタが出しやすくて楽になります。
たとえば、キャラクターごとに以下のような課題があると思います。

・何らかの理由で一緒にいるが、主人公とうまくつきあえない → 徐々に仲良くなる
・自分が数日後に魔王に殺されることを知っている → 主人公がそれを守る
・そのキャラ固有の使命がある → 主人公が手伝う
・主人公を倒したい → 主人公が返り討ちにしたり最終的に仲間にしたりする
・誰にも話せない過去がある → 仲良くなって、主人公が過去を許す
・主人公を救う使命がある → 主人公に出会い手を差し伸べてくれる


これらは「目的」と呼んでもいいんですが、「そのつもりもないけど仲良くなった」みたいに
特に狙わずに解決するものもあるので、そういう意味で「課題」と呼んでいます。
基本的には、これら課題が解決していく様子を描写すると
物語として面白くなるのかなと私は考えています。

しかし慣れない内はキャラクターを何のために出すのか考えずに作ってしまうことも多く、
意外と扱いに困ることがあります。というか、そうなっていたのが私でした。
そのせいで、せっかく作ったのに全然目立たないキャラになったり、
いてもいなくても変わらないキャラになってしまう
こともあります。
それはちょっともったいないですよね。


<できれば両方付けたい、「ゲーム的機能」と「抱える課題」>

キャラクターの「ゲーム的機能」だけだと「性能面だけの仲間」という感じで深みがないし、
「抱える課題」だけだと「ゲーム面での存在感」が薄くなりがちなので、
「ゲーム的機能」と「抱える課題」は両方そろってる方が面白くなりそうだと考えています。

キャラクターを作る際は、まずこの2つを考えておくと、
あとあとしっかり活躍させやすいかもしれません。
私の場合、だいたいどっちか片方だけに偏ったりして
うまく活躍させられないことも多かったので、
もう少し、この辺りを強く意識していきたいなと考えているところです。



【キャラクターが「役職」でも呼べると強い!】

なかなかキャラの名前を覚えられない私みたいな人間でも、
キャラクターを「役職」(あるいは一般名詞)でも呼べるように配慮されていると、
とりあえずは役職で覚えればいいのですごく助かります。
このようにキャラクターを「役職」でも呼べるようにしておくと、
プレイヤーさんの記憶コストを大きく減少させることができます


役職といっても、単純に「王様」「勇者」「大臣」「パン屋」「上司」「狙撃手」といったものだけでなく、
「父親」「母親」「ヒロイン」「おじいちゃん」「委員長」「妖精」「メガネ」「最初の弓兵」
「初期騎兵の赤い方」「緑の弟」「獣人」「セーブ屋」なども含まれます。
ゲーム中でそう呼んでほぼ一人しか該当しなければ、
役職がそのままプレイヤー間でのキャラの呼び方として使えます。

特に「名前と役職を繋げて表記する」やり方は役職と名前が常に把握でき、
遊ぶ人の記憶力に応じて「役職」部分だけでも覚えれば他のプレイヤーさんと
話ができるようになるので、便利でいいなと思い始めている方法です。
たとえば、以下のような名前はどうでしょうか。

・ヴィクター王
・フリーダ王女
・薬師ネムリ
・黒騎士デュークガルツ
・妖精イーリス


この場合、SNSなどで「王様が強いなー」とか、「王女のエピローグが悲しかった」とか
「今日のキャンペーンで黒騎士がもう溶岩に落ちてるんだけど!?」
「妖精のアドバイスがXXが●●だったんだけどおかしくない?」
と言っても何の不都合もなく他の人に伝わるのです。これは強い!

実際、「役職」名だけを使ってそう投稿してくださった方も多かったので、
「キャラの名前までは覚えてないけど感想を伝えたい人」が
SNSにメッセージを投げて下さる確率はけっこう高まっていた気がします。

「役職」は、単純に「キャラの識別を容易にする」「記憶するコストを下げられる」のに加え、
「プレイヤー同士の交流の用語としてそのまま使える」、と多くの用途で
効果を発揮するため、ものすごく強力な武器です。

個人的に、「役職」が最も機能している例として一番顕著だと思っているのが、
学園もののお話における「(学級)委員長」です。
委員長はどう転んでも委員長ですし、普通は二人以上出てこないので、
たとえ名前を忘れても「委員長」で通じるのが凄いところです。
むしろ作品によっては「委員長」という役職だけが覚えられていて、
名前の方を覚えられてない
場合さえあります。
あの委員長キャラ、本名はなんて名前でしたっけ?

ということで「役職」でキャラを覚えられるようになっていると、
キャラの名前をなかなか覚えられない私としてもとても助かります。
逆に、役職分けが困難な創作物だと、キャラを覚えるのが個人的にはちょっと大変です。

例えば最近はゲームのアニメ化などで、
1話から女の子ばかり10人くらい出てくる作品がたまにリリースされており、
「アヒィッ! 覚えられない!」となる場合があったりします(ファンの方々ごめんなさい!)。
たぶん「ツンデレ」「天然」「お姉さん」「わがまま系」など、単なる「女の子」カテゴリの中にも
会話に使えるさらなる細かい役職分けがあるのだと思いますが、
私の瞬発的な役職分け能力はそこまで洗練されていないようです。

でも、もしこれが、

「主人公」、「(女の子)ヒロイン」、「(メガネ男)友人」、「先生」

くらいの組み合わせだったら
当面はこの役職分けだけ覚えればひとまずは話の流れを掴めるので、記憶コストが安上がりです。
あと、役職が違うと名前の「それっぽさ」がほぼそのままキャラの特徴を表せていることが多いので、
ストーリー中で名前が出たときに繋げやすいというのもあります。

たとえば上の4人が、それぞれ熱血主人公「バーン」、女の子ヒロイン「リラ」、
メガネ友人「レオナルド」、先生「グランマ」なんて名前なら、
初めて見た1話の劇中で名前が出ても、すぐに誰がどの役か思い出せそうです、たぶん。
どうでしょうか。

あっ! でもこれ、他のキャラにレオナルドが「レオ」なんて愛称で呼ばれてたりすると、
主人公と区別が付きにくくなるやつかもしれませんね。 「バーン」と「レオ」だと、
「何となく勇猛そう」という名前的属性が似てて、見ている方が混乱しそうな気がします。
となると「レオナルド」の名前は要改善です。何か、そう、もっとメガネ男っぽい名前に……。


何はともあれ、「役職」を付けられるようにすると様々な利点があるので、
今後もチャンスさえあれば「キャラクターの役職呼び」ができるように組むことを
意識していきたいなと私は考えています。


それに、物語を楽しむ練度が上がっている方々はまだしも、
よほど意識したり入れ込んだりしない限りは、一度楽しんだ作品の「キャラの名前」まで
正確に覚えてくださっているプレイヤーさんって意外といらっしゃらない気がしています。

「有名なあのアニメ映画の主人公の名前って覚えてる?」と最近ブームになった映画を
ご覧になったご家族の人がいらっしゃったら聞いてみてください。
たぶん、時間が経った影響も加味すれば、普通の人が一度楽しんだ創作物の
キャラクターの名前って7割以上の人は答えられないような気がします。
感想について語ったりするにあたって検索したりして、ようやく意識する感じではないでしょうか。

世に出る作品の数もだいぶ増えてしまっている現状、
話題に取り上げてもらうためにも、「役職」でキャラを呼べるようにする工夫は
思った以上に効果が高いのではないかなと今の私は考えています。



ということで、つらつらと雑多な話を述べてきましたがいかがだったでしょうか。

キャラの作りの点については、いまだに未熟さを感じるままですが、
より印象深く描ける効率的な手法を模索して、今も考え続けています。



他に聞いてみたいことや、私の想像力を試したい内容、
この記事へのコメントやご感想などあればぜひ拍手コメントからどうぞ!
お答えできそうなものは随時お答えしていきます。