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■ 2017/06/17 (土)  片道次回作2 カード採用! ■
【片道勇者次回作 カード方式の採用】

プロトタイプを作ってきてだいぶいけそうな見込みが見えてきたので、
今回は『片道勇者次回作』で『片道勇者』から大きく変わる点についてご紹介です。

『片道勇者』から大きく変わる点として、片道勇者次回作では
「カード」を使ってアイテムやスキルの表現を行う予定です。


※これは「絵」として描いたカード見本のラフです。 アイコン:「化け猫缶」猫屋さま

なんでいきなりカードゲームっぽく!?
と思われるかもしれませんが、採用に至った理由は以下の通りです。



【万が一のスマホ展開を視野に入れた場合、
『片道勇者』のメニュー方式だと不便】


→ 『片道勇者』にスマートフォン展開の要望が出ていたのを見て思いましたが、
『片道勇者』のようにメニューをいちいち開いて「使える選択肢」を選ぶ方式は、
スマホ展開することを考えるとちょっと厳しいだろうと私は考えていました。
できないことはないんですが、メニューを開く形は必ず一手間が必須になるので、
テンポが少し悪くなってしまいます。


→ そこで考えた新たな方向性は「画面に一度に出す選択肢を少なくする」ことでした。
たとえばリズムローグライクの「Crypt of the NecroDancer」のように、
計4個5個くらいまでしかアイテムやスペルを持てないようにしちゃえば
画面上に全て出せるので、メニューなしで簡単に操作ができます。
そうでなくとも10個くらいなら、インターフェースをうまく作れば
いちいちメニューを開かずに選べる形にできるでしょう。


→ 「選択肢を大幅に減らす」ことを前提とするにあたって、その選択肢一つ一つを
「カードっぽい見た目にする」ことは非常に有りだと考えました。
カード型はインターフェース的には「縦長のボタン」とも言い替えられると思いますが、
縦長のボタンは人間の指でも選びやすい形ですし、5択くらいしか
選択肢が出ないことも自然に見えます。これいいな! と思っていました。
何より、「山札」の要素を取り入れれば「色んなアイテムやスキルを持たせたい」という欲求と
「一度に表示する選択肢を少なくする」の方向性を両立させられそうな期待があります。


→ 『片道勇者』直後にアナログゲームを色々遊んでいて、
カードを使った「やべーこれスゲー!」と思ったゲームにも色々出会ってきたので、
そういった中で見いだした面白さを組み合わせて、
これまで以上に楽しく遊べるローグライクを目指したいと考えています。

現在も参考資料を探しながら色々検討を進めていますが、
今のところアイテムやスキルなどのリソース管理のベースは
「デッキ構築型ゲーム(※)」っぽくなる予定です。

『デッキ構築型ゲーム』: 「プレイ前にカードを組み合わせてデッキ(カードの束)を作る」という
一般的なトレーディングカードゲーム(TCG)と違い、
「プレイ中にデッキにカードを足して/あるいは抜いて、臨機応変にデッキを強くしていく」
という方式の、カードを使ったボードゲームのことです。
基本的に山札を使い切ったらゲーム終了のTCGと異なり、デッキは何周も使い回されます。
2008年に発売された『ドミニオン』というボードゲームが元祖らしくて、
以後、デッキ構築型ゲームの要素を取り入れた派生作がたくさん出ています。



<前回から継承できそうなところと、懸念しているところ>

リソース周りがカード的な管理になっても、ローグライクRPGの面白い部分である
「取捨選択」や「相乗効果の楽しさ」は従来から引き続き継承できそうです。

『片道勇者』のプラス版で意識した「面白くするためのコツ」として、
「ローグライクで面白い要素は『相乗効果』の部分だったと気付いた」
というのは、『片道勇者開発記』でも述べさせていただいた話なんですが、
TCG的な組み合わせが活かせるカードがうまく作れれば、
相乗効果をこれまで以上に面白く、かつ過激に作れそうな期待があります。

一方でカードゲームぽくなる際の問題として、「予定通り」感は減少してしまいます。
たとえば強いスキルやアイテムを持っていても、引きによってはすぐ使えない場合が出てきます。
なので、切り札となる組み合わせが使えるようになるまでどうしのぐかという、
ローグライクのアドリブ感の中にさらにアドリブ感が生まれるような形になります。

ですが、あまりにもカードの引きに左右される運ゲーは私も好きじゃないので、
ある程度「予定通り」っぽい行動が取れるようにするためのサポートは
随所に導入していきたいと考えています。
別にガチガチなカードゲームを作りたいと思っているわけではなく、
面白さを上げるための手段としてカードを使いたい、というのが一番の目的ですからね。

今のところ、前作以上に「相乗効果」で興奮できそうな形に仕上げられそうな
感触が出始めているので、その面ではもっと面白くなるかもしれません。
トレーディングカードゲーム的なゲームを何か遊ばれたことがある方なら、
強い組み合わせのカードが手札に来たときの興奮や、
あるいは来ることを期待するときの興奮もご存じだと思います。
ローグライクRPGにその興奮を足せたら、きっともっとエキサイティングになるでしょう!
うまく足せたら……ですけれど。



【画面ラフ、初公開!】

ということで、プロトタイプを作っている感じでは、
カードを使うシステムにも希望が見えてきたので、今回ついに初公開!
これが、一番最初にこっそり作っていた『片道勇者次回作』の画面ラフです!


※画像は全て仮のものです。ヘクスも単色じゃなくてマップチップにしますよ!
※インターフェースの情報量はだいたいこんな感じを予定していますが、
足りない部分や不都合な点が発覚してすでにこの通りではありません。


これは「開発中のスクリーンショット」ではなく、「完成目標を描いた、ただの『絵』」です。
完全にこの通りに作っているわけではありませんが、主な雰囲気は掴めると思います。
現在、おおざっぱにはこれを目標とする形で開発を進めています。

イメージ画に込めた様々な特徴に関しては、
来週からもいろいろ紹介していきたいと思います。
想像が付く方は、ぜひいろいろ考えてみてください。

今回はまず、カード方式にすることで
ゲームプレイがどんな感じになるかという見込みをご紹介します。



【カードとして管理する方式って何が面白い?】

『使える選択肢をカード風に表現』すると言いましたが、今作では
「通常攻撃」や「スキル」、「アイテム(装備)」、「経験値」も1カードとして表現されます。
何かカードを使って攻撃したりすると「今の手札」は全部捨て札に流れ、
山札から「次の手札」を指定枚数分だけ取り出します。

そして「経験値」を消費したりして「スキル」を得ると、
買ったスキルカードが1枚ずつデッキに追加されます。
もちろん、同じスキルを複数買うこともできます。
カード形式なので『片道勇者』みたいに一度覚えたらそれっきりではなく、
必要な比率になるまでスキルカードを何度も買うわけです。

どういった配分でスキルを取るかによって手札に流れてくる確率も変わるので、
『なるべく強いコンボが生み出しやすい配分を目指せるよう、取るカードを選んでいく』
のがこの形式のキモとなります。

たとえば「1ターン攻撃力2倍」のスキルを大量に持ってても、
肝心の「攻撃」用のカードが1枚以上手札に回ってこないと
パワーアップさせた一発を撃つことができません。
なので「攻撃カードも適度に増やしておこう」、
あるいはもっと高いダメージを出せるよう「強い一発を撃てるカードも持っておこう」、
など、そんなことを考えながらプレイする感じになります。

もちろん、
「うおおお1ターン攻撃力2倍のスキルを4枚同時使用で16倍攻撃力だぜー!!」
みたいなことも狙えるようにするつもりです。
手札に4枚も同時に「1ターン攻撃力2倍スキル」が
来るようにするのはすごく大変なので、
たぶんそこでバランスが取れる……でしょう! たぶん!

想定される最高の理論値があまりに過激すぎる数値になっていても、
手札に来る確率に制約されてなかなか出そうで出ないのが、
このカードゲーム風にする最大の面白みであり、
同時に調整に注意せねばならない部分だと考えています。


<複数コマンド選択式>

すでに何となくお察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、
今作では『シルフェイド幻想譚』や『シルフェイド学院物語』のように、
『行動力の範囲なら1ターン内で連続コマンド選択』できる予定です。
(仮想画面写真ではその行動力を「AP」と書いてありますが、たぶん「行動力」になると思います)

たとえば上の画面写真の例なら、「攻撃」してから「後退移動」を選んだりすると、
1ターン中に、「攻撃して、それから敵との距離を空ける」ことができます。

このコンボが決まれば、そのターンは敵がこちらに1歩近付いて終わりなので、
敵に攻撃させずにこちらが一方的に攻撃して次ターンをむかえられます!
もちろん、次のターンも似た組み合わせの手札が来るとは限らないので、
これがいつもできるわけではありません。


<プレイ感はどう変わる?>

『片道勇者』に比べてどこがプレイ的に大きく変わるというと、最高効率を出すための、
「取捨選択の判断」のウェイトがより大きくなることだと考えています。
所有スキルやアイテムの「配分」に、前回よりも意識を割く必要があるからです。

たとえば、「普段は継戦能力を維持するために多少弱い手札が来る感じでも
アイテムなどを多く抱えておいた方が有利」、といった感じかもしれませんが、
「ボス前ではいらないカードを事前に減らして精鋭カードで固めた方が
強い手札が来やすくなるので有利になる」
といった、
リソースの調整が求められる可能性が出てきます。

そう、実はカード形式になることで、
「いらないアイテムやスキルを持ってるほど欲しいものが手札に来なくなる」ので、
「何も考えずに取るとかえって邪魔になる」
んですよ!
たぶんこれまでより、「取捨選択」の「捨てる」の方のウェイトが
従来以上に大きくなるかもしれません。

……と、色々述べてきましたが、プレイ中はたぶん、
「これ必要そうかなーどうかなー」と思いながら、出た選択肢を
ポチポチ選んだりいらないものを捨てたりしていくだけなので、
やること自体はきっとシンプルです。
そして「普通」や「やさしい」の難易度なら『片道勇者』同様、
多少ガンガンプレイしても平気なくらいにはしたいと考えています。

また取捨選択が苦手な人も、武装を強化して次元倉庫から出して
ヒャッハーできる仕組みは従来通りにするつもりなので、その辺りはご安心ください。
「遊ぶ人を選ぶ」という形にするよりも、各々ができる、
それぞれの判断力の度合いに応じて楽しめる仕組みを盛り込んでいきたいですね。



『片道勇者』も、強制横スクロールというコンセプトの時点で
だいぶマニアックな造りだと思いながら作っていたので、
今回もマニアックになりすぎないよう、
細心の注意を払って開発していきたいと考えています。

次回も引き続き、仮想画面写真の内容についてお伝えしていきます。
よければお楽しみに!