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■ 2010/12/04 (土)  シルドラ開発記4 公開まで ■
さて、これまで3回に渡って続いてきたシルフドラグーンゼロ開発記ですが、
この第四回でようやく完結です。今回は「クリア評価 ~ テスト ~ 公開」まで!



【クリア評価編】

やっぱりこのサイトのゲームといえば、クリア後の評価です。
何を評価しようか迷いましたが、最終的にスコアなどの基本的な要素や、
使った武器、機体などという感じになりました。

「クリア評価」は、結局のところは、計測データ別にキャラクターの
コメントを書くだけの、割と物量の勝負なんですが、
実際にキャラクターたちに評価されるというのはやっぱり楽しいと思うので、
他の方々のゲームにも、もっと普及して欲しいなと思っている要素です。

一般的な評価システムでは、ランクを表示するだけのものが多いと思うのですが、
それにキャラクターの一言が入るだけでも、だいぶ暖かみが出る気がしています。

ちなみにスコア評価は、たしかSSSSSSランクまであったと思います。
よかったら、ぜひそこを目指してみて下さい!



【調整 個人プレイ編】

さて、ストーリーもシステムも完成し、ゲームとしては一通りできました。

が、実際に通しでやってみると、何だかつまらないゲームでした。
なにがつまらないの? と言われても、分かりません。
考えつく部分に関しては徹底的に仕上げたつもりなので、
出来は、一見そこそこいいように見えます。
でもなぜか、あまり長く続けたいと思えません。なぜでしょう。

その要因は、いくつかありました。
色々いじってみて、ようやくこれらが原因だと気づいただけで、
最初はそのままリリースしてしまおうと考えていたほど、
なにも問題がないように感じられたのです。

きっと他にも、直し所がいくつか残っていたかもしれません。
以下は、たまたま私が気づき、対応した内容です。


<問題1 敵出現までの時間>
当初、「次の敵の出現マークが出てから、実際に出現するまでの待ち時間」を
「プレイヤーが敵配置をみて有利な場所に移動できるまでの時間」
と設定していました。ラプターならそういったことができる、
というくらいの待ち時間にしていたつもりだったのです。
ですが、それは安全である代わりに、微妙に間延び感がありました。

試しに敵の出現までの時間を1/2にしたところ、だいぶテンポが良くなりました。
ただし、敵の出現マークが出てから、有利な場所に移動するための時間は
なくなってしまいました。これでは、理不尽なダメージを受ける可能性が出ます。

でも実際やってみると、位置取りは、敵が出現した後でも
構わないことが分かりました。「敵が出るまでの時間が遅い」ことの方が、
よほど退屈さを増す要因につながっていたのです。

ちなみにここで言っている有利な位置取りとは、
「複数の敵を同一射線上におさめられる、敵に包囲されていない」
位置に移動することです。
特に前者については、狙撃砲で複数の敵を倒せるのもそうですが、
拡散砲でも無駄玉を出さずに敵を素早く倒せて、いいんですよ。

結果、たった一つの数字がちょっと変わっただけで、大きく印象が変わりました。
これがあるから、調整というのはつくづく恐ろしいと思います。


<問題2 敵の耐久力>
皆さんはテスト時点のパラメータをご存じないので、
元が分からないと思いますが、個人でテストプレイしていた中の
最終調整段階で、最終的にザコ敵の耐久力を全部「1/2」にしました。

それほど、初期の敵は堅かったのです。
結構作りなれているつもりでも、初期のパラメータ設定というのは
無駄に敵が強いということになりがちな印象があります。


<問題3 強力なはずの武器が強力じゃない>
狙撃砲は当初「全弾当てれば、時間あたりの攻撃力がぎりぎり一等賞になる」
くらいの威力しかありませんでした。時間あたりの威力は、
最大強化拡散砲の1.5倍くらいだった気がします。

実際やってみると弱いと思ったので修正し、正式公開時は、
「最大強化状態で全弾当てれば拡散砲の2倍近くの威力がある」
くらいまで攻撃力が引き上げられたと思います。
これにより、ほとんどのザコ敵を一撃で落とせるようになりましたが、
元の狙撃砲は、そうじゃなかったんですね。
おいおいほとんど一発じゃん、これ強すぎだろう、と思いましたが、
気持ちいいので、そのままにしておきました。

が! それでも正式公開後、あまり使われなかったようなので、
結局、正式公開後に、さらに攻撃力を引き上げることになりました。
今は強化最強状態で比較すると、拡散砲の2.4倍の威力です。

狙いを定める必要がある一撃必殺系武器は、
同じ時間あたり2倍超のダメージを与えられないと、
あまり利用されないんだなあ、ということを学びました。


逆に、単位時間の攻撃力が微妙な熱核砲は、ずいぶん人気でした。
狙いの緻密さがさほど要求されないという要素が、人気の秘訣かも?
敵を3体以上巻き込めば、数値上は最強の威力になりますしね。

結局、敵一体に攻撃を当てたときの威力は、現在、以下のようになっています。

「最新版で強化最大にしたときの、10秒あたりのダメージ一覧」
拡散砲 46x300=13800
熱核砲 770x15=11550
狙撃砲 990x33=32670
レーザー 27x300=8100


当初の想定と攻撃力の順が変わってしまいましたが、
当てにくい武器は、作者から見て、本当に強すぎるくらいの威力で
ちょうどいいのかもしれませんね。



【他人にテストプレイしてもらった中で磨かれたもの】

さて、自分のテストプレイは終わったので、
ようやく他人にテストプレイしてもらう段階です。
主なテストプレイは、動画配信しながら遊んでもらいました。
一挙一動、プレイの流れを把握するのに、これほど便利なものもないと思います。

この段階では、そうしてテストプレイしてもらった中で明らかになった、
割と小さな問題(でも重要なこと)の修正だけ行っています。

・クロー連射しまくってシールドがなくなることに気付かず
なぜ死んだか分からないという状況が発生したため、
シールドが減ると警告音が出るようにした。

→ これでだいぶ難易度が下がった感じがあります。逆に言うと、
気付かないことで死亡する理不尽さが残っていた、とも言えます。
この修正を行うと同時に、一部のコンシューマゲームでも、
「この状態になったら警告音付けてよ!」って思える部分が、
案外たくさんあるんじゃないか、ということに気付かされました。


・エストックを選んだとき、操作が変わったことに
 気づいてもらえなかったので、選択時に警告を出すようにした

→ 「あれ、なんか操作しにくいなあ」で、そのままプレイしてた
テストプレイヤーさんはやり手だと思いました。


・ギガントで移動力1になったのに気付かず、
動けなくなったように見えて困ったので、セットアップ画面で
数値が一定以下になったら赤くするようにした。

→ これと同時に、移動力が1にならないよう、
ギガントの移動力を少し引き上げたかもしれません。




【そして公開へ……】

さあ、いよいよ4/1、一般公開です! 当日は重すぎて、ウチのサーバに
まともに繋がりませんでした。結局、公開後の流れは、以下の通りです。

・ラプターが一番人気 → ギガント遅すぎて後半使えませんでした。

・熱核砲がけっこう人気だった → 当てやすいから?

・スラスターによる撃破が大変だったので、リミットブレイカーを
スラスターにも効くよう修正!!

→ 果たしてハードコアをスラスターだけでクリアする猛者は現れるのか!?

・不人気だった狙撃砲を強化!

・レビューサイトで色々ネタバレ丸だしだった!

という感じでした。アンケートも付けようかなと思ったのですが、
何を聞こうか思いつかなかったので、付けなかったのが悔やまれます。
年齢性別の任意アンケートだけでも今のユーザ層がわかったのに!
あと↓みたいな質問とか。

Q.「すばらしいデータの表示中、一度でも撃破されましたか?」
→ 1.YES 2.NO 3.見返すために何度も死んだ


ちなみにその後、ギガントとエストックを大幅に強化して、
ラプターと釣り合うように調整してみました。
今ならギガントで最終面付近をプレイしても、普通にクリアできますよ!



【言語の壁】

結果として、「シューティングゲームというジャンルであること」、
「いくつかの武器に漢字の名前を付けたこと」、
「脇に漢字多めの説明文の表示をつけたこと」が、
あとでよい方向に働いたと思われる出来事がありました。

というのも、これまでのゲームと違い、中国・台湾のサイトで、
シルフドラグーンゼロがよく取り上げられた気がするのです。

向こうの人は漢字しか読めないはずですが、
偶然にも、メインウェポンや説明文の漢字だけを追っていくだけで、
もしかしたらおおよその意味がつかめる内容になっていたのかもしれません。

最も強固な装甲を持つ、移動速度は最も遅い
 → 最強固装甲 移動速度最遅

移動速度が最も高い、装甲が薄い
 → 移動速度最高 装甲薄

幻想譚の技の名前もそうですが、漢字を多めにしたことで
台湾あたりの、日本語がちょっと分かる方々にも
遊んでもらえる機会が増えている可能性もあるのかな、と感じました。

個人的にはひらがな多めで、日本の人が読みやすくするのが信条ですけれど、
それはルビを使用することで両立できるかもしれませんね。
シルフドラグーンゼロは文字数制限がギチギチだったので
遠慮なく漢字を使わせていただきましたが、それが逆によかったかもしれません。

また武器も、文字だけでなくイメージアイコンも付けていたなど、
そういった細かな表現部分も、意外に、言葉が違う人々の
プレイの助けになっているような気がします。

もちろん、ジャンル的な問題もあります!
シューティングなら、言葉が分からなくても敵を倒せばいいだけですからね。

あと一言! 海外のPCで日本語のゲームを遊ぶ場合、フォントの都合で、
特別なソフトをインストールして準備しないと遊べないそうです。
なのでたぶん、あちらのフリーゲーム層はコアな方々ですよ。

(ツクールのRTP並みに一般的で、強制的に必要なら別だと思いますけど、
フォント問題は、ソフトを入れなくても一見起動してしまうことなので、
一見さんはまともに遊べないことだけ確認して諦めてしまいそうです)

まとめると、この件に関して思った事は、以下の通りです。

・武器(技)名や説明文に漢字が多いと中国や台湾の人が遊びやすい。
でも一方、日本の人は読むときのテンポがちょっと悪くなるかも。

・アイコンなどで武器(技)のイメージを伝えると、世界中の人が遊びやすい

・ルールが分かりやすいゲームは世界中の人が遊びやすい。
RPGやステルスミッション有りのACTだと、言葉が読めないとクリア不能に
なる恐れがありますが、このゲームではその心配がありません。





おまけ プレイヤーさんに苦労してほしかったけど我慢したところ】

攻撃力の高いエネルギークローと、メインウェポンの組み合わせだと、
あまりに隙がなさすぎる気がしたので、エネルギークローを
メインウェポン側に含めてしまおうかと考えていた。

でも、実際に遊んでみると、エネルギークローが案外リスキーな武器だったので、
これは問題ないとして、サブウェポン枠でやっぱりいいやと思い直しました。

ええ、もう少しでクローが超マニア武器になるところでした。危なかったです。
こんなギリギリの判断の境界をたくさん越えて、ゲームは生まれています。
一個ミスっただけで全部ダメになる判断もあるので、慎重さも問われます。



【今後の展望】

さて、ここは皆さんあまり興味がない話かもしれませんが、このゲームは、
将来的に英語版を作る予定です。 というか、実はシステム部分に関しては、
内部的に英語版の画像がすでに入っていたりします。



この英語版に続いて、(作るなら)モノリスフィア2あたりを、
海外のお商売進出の足がかりにしてみようかどうしようか、なんて考えています。
もっとも、今のところ具体的な話は、何も決まっていませんけれどね!



以上で、シルフドラグーンゼロ、開発記は終了です。
ここまで長らく読んでくださって、本当にありがとうございました!



【これからの予定】

さて、次の予定ですが、当面は、シルフェイド学院物語と、
それが終わったら真シルフェイド見聞録の方に取りかかっていくことに
なると思います。長すぎる開発はもうこりごりなので、
今度からはもう少し早いペースくらいで次を出せるといいな、と思ってます。

こっちの分野で大当たりしたら、もうお勤めしなくてもいいかなあ……(妄想)。
無給お勤めで忙しくなった影響で、ゲームの方は期限に間に合わせるために
緊急生産しなければならなくなって、ますます外注しなきゃならなくて、
これまでにない速度でお金がどんどん飛んでいきます!
すでにツケがいくつか発生中です、ヤバい!
と言いつつ、今の状況を楽しんでる部分もあるんですけれどね。

今の状況、なかなかめったに体験できることでもないので、
体験したことは、いつかゲームにフィードバックさせていきたいと思います。


次回からまた、シルフェイド学院物語、開発状況をお知らせしていきます。
単発の作業内容は、トップの【開発近況】に載せていきますので、
よろしければそちらもご覧下さい。



今回も、様々な内容の拍手コメント、どれも本当にありがとうございます!
疲れた体に、本当に、はげみになります。

では、作業を再開します。
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