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■ 2017/03/04 (土)  キャラ作りで意識すること2 ■
【キャラ作りで意識すること2】

今回も前回に引き続き、キャラ作りについて意識していることや感じていることを
思いついたまま書いていきたいと思います。
今回のテーマは以下の三つです。

・性格を描こう! でも簡単じゃない!
・周囲のキャラクターにゲーム的機能と課題を持たせよう。
・キャラクターが「役職」でも呼べると強い!






【性格を描こう! でも簡単じゃない!】

物語で描かれるキャラクターの「性格」って割と簡単に描けてしまうと思いがちですが、
「性格」を描くのは私にとってはかなり難しい部分だと思っています。

もしTRPGをプレイしたことがある方ならお分かりになるかもしれませんが、
たとえば試しに「好きな性格のキャラ」を作ってみたら、
演じるのがものすごく難しかったりするのです!

例えばTRPGで「キャピキャピな女キャラ」を作ってみたはいいけど
実は「使命に忠実な朴念仁キャラの方がよっぽどやりやすかった」とか、
あるいは「ルーニー」と呼ばれる「ウケ狙いのことばかりするキャラ」の方が合ってたとか、
そういうのもよくある話だと思います。奥ゆかしいキャラをやってみるにも、
実際に本人の性格のどこかに奥ゆかしさがないと、そうそううまく演じられません。
TRPGはほぼリアルタイムにセリフを生産する必要がありますから、
そういった性格適性がモロに出てしまいます。

そしてゲーム開発やお話作りにおいても同様に、描こうとするキャラクターが
「自分が演じやすい性格」であるほど扱いやすいはずです。
というか、「経験が浅い間ほど自然とそうならざるを得ない」気もしますが、
もしなんとなくでも「セリフを作りまくれるキャラクター」がいるなら、
きっとそのキャラはあなたの性格で演じやすいタイプなのだと思います。

私の場合、未完ですが『シルフェイド見聞録』では、
主人公エシュター、友人アルバート、教頭ロベルトが
扱いやすいキャラクター三大巨頭です。
この三キャラクターはうまいこと印象深いキャラとして名を連ねていたので、
効率的に演じられていたのかもしれません。

最近なら『片道勇者』の仲間キャラの一人、フリーダ王女も描きやすいタイプでした。
劇中のテキストは短めながらも、エネルギーを込めやすかった感じがします。

他にも描きやすいキャラはちょくちょくいるのですが、
ごく一部のキャラ以外はがんばって想像しないとセリフが出ない感じです。
「自分にとってより扱いやすい性格」である方がキャラがイキイキするのは当然なので、
物語を描くなら、できればセリフがホイホイ思いつくキャラや、
一言一言を重くできるキャラを中心に据えたいなと私は考えています。

前述のTRPGの例にも挙げたように、
「作りたいキャラ」と「やりやすいキャラ」は違うかもしれません。
それでも、自分の適性を最大限活かせる
「やりやすいキャラ」の方が自然と一言一言の質が高くなるので、
なぜかキャラのウケがよくなってしまうことが多いのかなと経験的に思います。

私はレジェレスのときから割とそんな感じで、
「ありあわせの素材で雑に一回作ってみた」ことが、
「自分の描きやすいキャラのタイプに気付ける」きっかけになった気がします。
自分が扱いやすいキャラは、他の人が扱いにくいキャラかもしれません。
「自分にしか作れない高品質なもの」を作るなら、
やはり「自分のやりやすいキャラ」を探してメインに使うのがより効率的だと感じます。



【周囲のキャラクターにゲーム的機能と課題を持たせよう】

これは過去の自分の反省点でもあるのですが、
仲間や協力者のキャラクターを印象的に作るのは意外と難しいと感じています。
私は、ゲームのキャラクターには主に「ゲーム的機能」と「抱える課題」が
備わっているのかなと考えているのですが、
そのうち片方が欠けてしまうことが多かったのです。

それぞれについて、話していきます。


<「ゲーム的機能」を付けよう!>

仲間になるキャラクターの場合は、戦闘能力など何かしらゲームに関わる「機能(能力)」を
自然と持っていることが多いので、その点については特に言うことはありません。
ここで話すのは、「仲間になるほどでもないキャラ」の扱いです。
たとえば、「家で主人公の帰りを待つヒロイン」などですね。

そしてここで言う「ゲーム的機能」とは、「買い物ができる」とか、「回復してくれる」とか
「セーブしてくれる」といった機能です。サブキャラクターの場合、
ゲームシステムに関われる機能を持っていると印象深さが段違いに上がります

たとえばRPGにおいてたまに出てくる「家で主人公の帰りを待つヒロイン」のことを
忘れかけてしまった人って、結構多いんじゃないでしょうか。
でも、「帰るとタダで泊まれる」、「帰るとレベルアップできる」、
「長く帰らないとヒロインが化け物になってしまう」など、
そういったゲームシステムに関わる要素があったならば、
帰りを待つキャラにも大きな存在感が出るはずです。
(ソウルシリーズの火守女(ひもりめ)さんは、話せば成長ができるので最高ですね)

他にも、ただ一時的についてくるだけの護衛対象のキャラでも、
ダメージの低い補助攻撃をしてくれたり、回復をしてくれたりしたら、
ゲーム面でより印象深くなるはずです。

そしてたいていの場合、「ストーリーを語る部分」より
「ゲームを進行する部分(戦闘や移動)」の方がだいぶ時間が長い
ので、
それを考えればゲーム進行部分の振る舞いのほうが
より目に焼き付くのは当然のことかもしれません。
特に物語に興味のない人も、システム的なところからは目を離せませんしね。

とにかくそういう観点で、仲間にならないキャラクターにも、
もう少し機能や能力を付けてあげたかったなあ、と反省するところが
これまでの自分のゲームのところどころにもありました。
「戦う力のない一般人を助けるイベント」だって、イベントが終わったらお役御免じゃなくて、
その後もたまに訪れると何かしてくれるような要素が欲しかった気がします。
RPG『シルフェイド幻想譚』のシン・シズナ姉弟などは
実質的にアイテムの届け先になっていただけで、
接する時間は短い、ほとんどの時間では全く意識しない、以後は何もナシと、
結果的にあまり目立たないキャラになってしまいましたからね。


あと逆説的な言い方ですが、「ゲーム的機能」が設定されていると
「(むりやり)仲間キャラの一人にできる可能性が出る」というのも一つの利点です。

余談ですが、RPG『シルフェイド幻想譚』では最初、
「目の見えない少女を戦わせたり冒険の仲間にする方法なんてないよな」
と思っていましたが、そのキャラが死んだ場合に幽霊キャラとして
参戦させることで戦う能力を与え、仲間にできるようにした経緯があります。
ルートの関係上、周回を重ねればたいてい助かるので仲間にならないことも多いんですが、
「一緒に旅させたい場合は、無理にでも何かゲームに
役立つ能力を持たせないと難しいんだな」
と感じた一場面でした。

家で主人公の帰りを待つヒロインだって、たまに帰ってみたら
主人公のために冒険に出られるくらいのムキムキボディに鍛え抜かれていて、
同行できるルートがあっても面白いかもしれませんよ。
え、セーブやレベルアップをさせてくれるだけでいいって!?


<「抱える課題」って何?>

こちらは上と違って、仲間キャラクターにも重要な話です。
といいますか、仲間キャラクターほど重要な話かもしれません。

まず物語の面において私は、「『課題』を備えたキャラクターであるほど、
それらを解消する面白みが出るのかな」と思うようになってきています。

特に、ゲームだと「キャラ別クエスト」などを作る場合もありますから、
キャラクターごとの課題が必要だというのはもはや言うまでもないことかもしれません。
とにかく、色んなキャラクターが「問題を抱えて」いて、
プレイヤーキャラクターがそれを格好良く解消していくのです。

こういう考え方で行く場合、仲間キャラクターなどを出す場合は
最初にそのキャラクターの「課題」を考えておけば、
先々の話のネタが出しやすくて楽になります。
たとえば、キャラクターごとに以下のような課題があると思います。

・何らかの理由で一緒にいるが、主人公とうまくつきあえない → 徐々に仲良くなる
・自分が数日後に魔王に殺されることを知っている → 主人公がそれを守る
・そのキャラ固有の使命がある → 主人公が手伝う
・主人公を倒したい → 主人公が返り討ちにしたり最終的に仲間にしたりする
・誰にも話せない過去がある → 仲良くなって、主人公が過去を許す
・主人公を救う使命がある → 主人公に出会い手を差し伸べてくれる


これらは「目的」と呼んでもいいんですが、「そのつもりもないけど仲良くなった」みたいに
特に狙わずに解決するものもあるので、そういう意味で「課題」と呼んでいます。
基本的には、これら課題が解決していく様子を描写すると
物語として面白くなるのかなと私は考えています。

しかし慣れない内はキャラクターを何のために出すのか考えずに作ってしまうことも多く、
意外と扱いに困ることがあります。というか、そうなっていたのが私でした。
そのせいで、せっかく作ったのに全然目立たないキャラになったり、
いてもいなくても変わらないキャラになってしまう
こともあります。
それはちょっともったいないですよね。


<できれば両方付けたい、「ゲーム的機能」と「抱える課題」>

キャラクターの「ゲーム的機能」だけだと「性能面だけの仲間」という感じで深みがないし、
「抱える課題」だけだと「ゲーム面での存在感」が薄くなりがちなので、
「ゲーム的機能」と「抱える課題」は両方そろってる方が面白くなりそうだと考えています。

キャラクターを作る際は、まずこの2つを考えておくと、
あとあとしっかり活躍させやすいかもしれません。
私の場合、だいたいどっちか片方だけに偏ったりして
うまく活躍させられないことも多かったので、
もう少し、この辺りを強く意識していきたいなと考えているところです。



【キャラクターが「役職」でも呼べると強い!】

なかなかキャラの名前を覚えられない私みたいな人間でも、
キャラクターを「役職」(あるいは一般名詞)でも呼べるように配慮されていると、
とりあえずは役職で覚えればいいのですごく助かります。
このようにキャラクターを「役職」でも呼べるようにしておくと、
プレイヤーさんの記憶コストを大きく減少させることができます


役職といっても、単純に「王様」「勇者」「大臣」「パン屋」「上司」「狙撃手」といったものだけでなく、
「父親」「母親」「ヒロイン」「おじいちゃん」「委員長」「妖精」「メガネ」「最初の弓兵」
「初期騎兵の赤い方」「緑の弟」「獣人」「セーブ屋」なども含まれます。
ゲーム中でそう呼んでほぼ一人しか該当しなければ、
役職がそのままプレイヤー間でのキャラの呼び方として使えます。

特に「名前と役職を繋げて表記する」やり方は役職と名前が常に把握でき、
遊ぶ人の記憶力に応じて「役職」部分だけでも覚えれば他のプレイヤーさんと
話ができるようになるので、便利でいいなと思い始めている方法です。
たとえば、以下のような名前はどうでしょうか。

・ヴィクター王
・フリーダ王女
・薬師ネムリ
・黒騎士デュークガルツ
・妖精イーリス


この場合、SNSなどで「王様が強いなー」とか、「王女のエピローグが悲しかった」とか
「今日のキャンペーンで黒騎士がもう溶岩に落ちてるんだけど!?」
「妖精のアドバイスがXXが●●だったんだけどおかしくない?」
と言っても何の不都合もなく他の人に伝わるのです。これは強い!

実際、「役職」名だけを使ってそう投稿してくださった方も多かったので、
「キャラの名前までは覚えてないけど感想を伝えたい人」が
SNSにメッセージを投げて下さる確率はけっこう高まっていた気がします。

「役職」は、単純に「キャラの識別を容易にする」「記憶するコストを下げられる」のに加え、
「プレイヤー同士の交流の用語としてそのまま使える」、と多くの用途で
効果を発揮するため、ものすごく強力な武器です。

個人的に、「役職」が最も機能している例として一番顕著だと思っているのが、
学園もののお話における「(学級)委員長」です。
委員長はどう転んでも委員長ですし、普通は二人以上出てこないので、
たとえ名前を忘れても「委員長」で通じるのが凄いところです。
むしろ作品によっては「委員長」という役職だけが覚えられていて、
名前の方を覚えられてない
場合さえあります。
あの委員長キャラ、本名はなんて名前でしたっけ?

ということで「役職」でキャラを覚えられるようになっていると、
キャラの名前をなかなか覚えられない私としてもとても助かります。
逆に、役職分けが困難な創作物だと、キャラを覚えるのが個人的にはちょっと大変です。

例えば最近はゲームのアニメ化などで、
1話から女の子ばかり10人くらい出てくる作品がたまにリリースされており、
「アヒィッ! 覚えられない!」となる場合があったりします(ファンの方々ごめんなさい!)。
たぶん「ツンデレ」「天然」「お姉さん」「わがまま系」など、単なる「女の子」カテゴリの中にも
会話に使えるさらなる細かい役職分けがあるのだと思いますが、
私の瞬発的な役職分け能力はそこまで洗練されていないようです。

でも、もしこれが、

「主人公」、「(女の子)ヒロイン」、「(メガネ男)友人」、「先生」

くらいの組み合わせだったら
当面はこの役職分けだけ覚えればひとまずは話の流れを掴めるので、記憶コストが安上がりです。
あと、役職が違うと名前の「それっぽさ」がほぼそのままキャラの特徴を表せていることが多いので、
ストーリー中で名前が出たときに繋げやすいというのもあります。

たとえば上の4人が、それぞれ熱血主人公「バーン」、女の子ヒロイン「リラ」、
メガネ友人「レオナルド」、先生「グランマ」なんて名前なら、
初めて見た1話の劇中で名前が出ても、すぐに誰がどの役か思い出せそうです、たぶん。
どうでしょうか。

あっ! でもこれ、他のキャラにレオナルドが「レオ」なんて愛称で呼ばれてたりすると、
主人公と区別が付きにくくなるやつかもしれませんね。 「バーン」と「レオ」だと、
「何となく勇猛そう」という名前的属性が似てて、見ている方が混乱しそうな気がします。
となると「レオナルド」の名前は要改善です。何か、そう、もっとメガネ男っぽい名前に……。


何はともあれ、「役職」を付けられるようにすると様々な利点があるので、
今後もチャンスさえあれば「キャラクターの役職呼び」ができるように組むことを
意識していきたいなと私は考えています。


それに、物語を楽しむ練度が上がっている方々はまだしも、
よほど意識したり入れ込んだりしない限りは、一度楽しんだ作品の「キャラの名前」まで
正確に覚えてくださっているプレイヤーさんって意外といらっしゃらない気がしています。

「有名なあのアニメ映画の主人公の名前って覚えてる?」と最近ブームになった映画を
ご覧になったご家族の人がいらっしゃったら聞いてみてください。
たぶん、時間が経った影響も加味すれば、普通の人が一度楽しんだ創作物の
キャラクターの名前って7割以上の人は答えられないような気がします。
感想について語ったりするにあたって検索したりして、ようやく意識する感じではないでしょうか。

世に出る作品の数もだいぶ増えてしまっている現状、
話題に取り上げてもらうためにも、「役職」でキャラを呼べるようにする工夫は
思った以上に効果が高いのではないかなと今の私は考えています。



ということで、つらつらと雑多な話を述べてきましたがいかがだったでしょうか。

キャラの作りの点については、いまだに未熟さを感じるままですが、
より印象深く描ける効率的な手法を模索して、今も考え続けています。



他に聞いてみたいことや、私の想像力を試したい内容、
この記事へのコメントやご感想などあればぜひ拍手コメントからどうぞ!
お答えできそうなものは随時お答えしていきます。
 
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