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■ 2017/04/22 (土)  初RPG制作で意図したこと2 ■
【初RPG制作で意図したこと 後半】

先週の記事(前半)から続けての内容です!
今回は、12年前の2005年にリリースしたRPG『シルフェイド幻想譚』を振り返り、
当時考えていたであろう「意図」について引き続き整理していきます。

前回は大きな意図について述べましたが、今回は細々としたものが多めです。
『シルフェイド幻想譚』を私好みのゲームにするにあたって、
一体どういう意図があったのか、よければぜひご覧ください。

今回の話題一覧↓
【判断するために必要な情報をいくらかオープンにした】
【全ての報酬は十分以上に&失敗しても何かを得られるようにした】
【フィールドでは1画面あたり1つくらいの施設を用意した】
【内部マップのサイズをできるだけ最小限にし、
反応のない装飾品は置かないようにした】
【購入可能な武装のレパートリーを最初の街で全部見せるようにした】
【パズルが解けない人もいるので飛ばせるようにした】
【初めてクリア評価を入れた】




【判断するために必要な情報をいくらかオープンにした】

『シルフェイド幻想譚』では、従来の普通のRPGを遊んでいるときに
「この情報がないと判断しようがないんだけど!」と私が感じていた部分に、
「判断するための情報」をいろいろ明示するように意識しました。

<バトル時の相談>


たとえば『シルフェイド幻想譚』では、バトル中でも「相談」コマンドが使用できます。
使ってもターンは進みません。この「相談」で何が聞けるかというと、主に、
「その戦闘から逃げられるか、逃げられるなら逃走率はどのくらいか」
「敵と自分との強さの差はどのくらいか」
の二点です。

これは、
「相手が強いなら逃走することを判断に入れて欲しかった」
という自分の要望を入れたかったのと、
「プレイヤーさんは強い相手だったら逃げようと思っているかもしれないのに、
そもそも相手が強いか見た目だけじゃ分からない」

という問題を回避する二つの目的があったからだと記憶してます。

特に後者の「強さ」に関しては、当時の私はだいぶ気にしていまして、
「RPG慣れしてしまった人ほど見た目から敵の強さを判断しなくなってしまうのではないか」
という考えを持っていました。

たとえば、何かのRPGの中盤で出てくる「ワイバーン」と、
後半に出てくる「ファイアドラゴン」がいるとしたら、仮に似た大きさ・見た目だったとしても
バランスの都合で後半で出る「ファイアドラゴン」の方が普通は強いはずです。

それどころか、バランス調整の問題で「後半で出てくるネズミみたいな敵」が
前述の「ワイバーン」より強かったりする場合さえありますから、
相手の強さを誤解のない手段で伝えるのは重要な課題だと考えていました。

特に本作は最初から好きな場所に移動できてしまうゲームなので、
いきなり極端に敵が強いエリアに踏み込んでしまう可能性もあります。
そういった可能性もある中、戦闘において実際にぶつかる前の「相談」ができれば、
プレイヤーさんもより安心して偵察ができるはずです。

何より、「おおまかな逃走成功率」が事前に分かれば、
「逃げにくいのでいちかばちか戦う」や、
「必ず逃げられるからギリギリまで戦ってみる」
など、新たな判断が生まれます。
そういう点も、面白みが生まれていいんじゃないかと考えていた部分でした。

さらに『シルフェイド幻想譚』では、道をふさがれていたり、
明らかに退路がない場面以外ではボスからでも逃走することができます

「相談」コマンドで逃走できる可能性を示したのは、従来のRPG的な常識に従ってしまって、
「ボス戦に入ってしまったときに、不利な状況にもかかわらず死ぬまで戦ってほしくはなかった」
からというのもありました。

「逃走コマンドって、強い相手にこそ一番使いたいコマンドのはずですよね! 
使えるときは逃走成功率の大小を教えますのでぜひ判断の上で『逃走』してください!」

という主張が、当時の自分のどこかにあったのかもしれません。
そして、今でも割とそう思っています。逃げることが重要な判断の一つになるRPG、好きですよ。



【全ての報酬は十分以上に&失敗しても何かを得られるようにした】

イベントの報酬をどういう形にするか、開発当時はだいぶ悩んでいました。

『シルフェイド幻想譚』は「物語に興味がない人でも楽しく考えて遊べるように」という前提で
作っていたので、完全にストーリーを取っ払っても楽しめるよう、
「全てのイベント報酬は必ず一定以上のゲーム的利益に繋がる」ように意識していました。

ここでの「ゲーム的な利益」とは、「一定以上のお金や、装備・仲間などの意味のある強化」や
「クリアするために必須のフラグ(最終ダンジョンへのカギなど)」
を指します。
時間制限があるゲームなのでイベントを無視するケースも増えると思いますが、
かけた時間以上に必ずいいものがもらえるならば、きっといくらかは挑戦してくれるでしょう。

というわけで、もらっても仕方がない3桁くらいの金額の金銭報酬や、
報酬が感謝の言葉だけというケースは、基本的に
ほとんど入れてなかったと思います(忘れてるだけかもしれませんが)。

そしてもう一つ注意したこととして、労力さえつぎ込めば、
たとえイベントに失敗しても何かしらの報酬が得られる
ように意識しました。
たとえば、以下のような具合です。


●とある村が襲撃されるのをうまく防衛できればクリアフラグがその場で手に入るし、
仮に失敗しても仲間が一人増える。

●敵の砦を攻略したとき、ゲーム開始から時間が経ちすぎていたら
仲間が加入する可能性がなくなる代わりに大金を得られる。



イベントに失敗ルートがある場合は、ほぼ必ず
こういった別報酬が手に入るようにしていたので、
「失敗ルートでも徒労に終わらないようにしたい」という意識が強くあったように思います。

ただ全てに配慮はしきれていなくて、一部のイベントは
リソースの投入タイミングが遅れると何ももらえなくなってしまいます(病気の姉弟など)。
こういう場合は、リソースを投入した分だけは何か見返りをくれるようにすればよかったですね。

何はともあれ、
「失敗した場合に何も得られなくてゲーム内時間を損失するだけなら、やらない方が効率的」
という発想がプレイヤーさんの意識に根付いてしまったら、
それが一番作り手からすると面白くない結果なので、
なるべくそういった状況を避けられるように、
チャレンジをうながすような造りにしようと心がけていました。

「挑戦してくれたこと自体に報酬をあげたい」という考えは、
12年経った今でも特に大事にしていきたい「意図」です。



【フィールドでは1画面あたり1つくらいの施設を用意した】

最後の調整段階に入ったとき、フィールドマップがスカスカに感じたので、
できるかぎり「1画面あたり1つ」くらいの施設を置くつもりの意図で、
何もなかった場所に施設をいろいろ追加したり、
後半に作った施設の配置を変えたりしていました。

<赤い点が予定通り作った施設、青い点が後で追加したり移動させた施設やイベント地点>
青い点が、赤い点の隙間や、何もなかった場所を埋めるように配置されています。



上の図の「青い点」が後半に追加した部分や場所に迷っていた部分です。
その中には、埋めるために無理矢理ネタをひねり出したものもあります。

たとえば、「負けてもゲームオーバーにならない強めの敵が守る宝物庫ダンジョン」や、
「封印された扉を開けるカギを売っている人の家」「滅ぼされた何もない家」といった具合です。
特に「負けてもゲームオーバーにならない強めの敵が出る宝物庫」に関しては、
「いつでも戦える、今は倒せない強い敵」に一度でもぶつかってもらえば、
それを目標にして勢いよくゲームを進めてもらえるのではないか、
と考えていたようで、割と序盤のエリア付近にも設置しました。

フィールド上の施設やイベント地点を「1画面あたりおおよそ1つ」という密度にしたのは、
当時の言い分だと単純に「スカスカだとつまらない」という理由になるのですが、
今の自分が言い換えるなら、「フィールドを探索すればだいたい一定のペースで
何かが見つかるという期待を感じて欲しかった」
からだったような気もしています。

「労力を投入したが何も得られず徒労に終わる」というのがゲーム内で一番面白くないことで、
それが続くと以後、『プレイヤーさんが積極的に調べてくれたり、
期待感を持ってくれなくなってしまう』可能性が高くなってしまいます。

そんなわけでマップ探索に関しても、とにかく
「一定以上動けば定期的に『新しい場所』」が見つかる」ように意識していました。
そして、もし何もないように見える場所があるとすれば、
「そこには隠された何かがある」という感じで、秘密のありかをほのめかしています。
また、最後までどうしても空白地帯ができてしまう場所には「立て札」を置いて
プレイヤーさんを不安にさせないようにしました。

今になって思うと、私にとって「どちらにいけばいいか心配になる距離」が
だいたい1画面分くらいだったのかもしれませんね。狭い!



【内部マップのサイズをできるだけ最小限にし、
反応のない装飾品は置かないようにした】


フィールドマップには「約1画面あたり1つ」という密度で施設やイベントを置くようにした一方、
街での用事はなるべく最短で終わるようにすべく、「街のサイズは最小限」にするよう心がけました。

『シルフェイド幻想譚』の街はおおよそ3~5画面程度の大きさで、
階層を移動しない限りは画面切り換えもありません。
人の家もたったの6x6マスだったりします。

たとえば、以下は最初の街のマップです。他の街も、ほぼこれに近い大きさです。

<最初のサーショの街 全体図>


基本的にマップは大きければ大きいほど作るのが大変になるので、開発側としても、
「目的を果たす最低限の大きさなら自分も楽ができるだろう!」
と考えていたことは確かです。

ですがそれ以上に、
「移動してもゲーム内時間が進まない場所での『広さ』はゲーム的に意味がないので、
それなら無駄なリアル移動時間を使わせない方が親切だろう」
という考えもありました。
つまり、「入口から宿屋まで3秒! よし、効率的!」という発想で街を見ていたのです。

また、マップサイズを最小限にすると同時に、
「家の装飾品は『調べたときに情報を得られるもの』だけを置く」ように心がけました。
タンスやクローゼットを置く場合は、調べたときに必ず反応があるようにしたのです。

たとえば病気の姉弟がいる家でタンスを調べたときには「質素な服が入っている」
といった情報を出したりして、住人の生活や雰囲気を伝えることができるので、
この辺りは物語やキャラ好きの人に楽しんでもらえる部分になるだろうと考えていました。

逆に、「調べても反応がないもの」はとにかく置きませんでした。
これも同様に「物語やキャラ好きの人」に対しての配慮で、
「調べても何も出ないことがあって徒労に感じる」ことを徹底的に避けたかったからです。

何を調べても必ず反応があるなら、住人たちの背景を知りたいプレイヤーさんであれば
どんどん細かいところまで探してもらえるかもしれません。
フィールドマップでもそうでしたが、内部のマップ探索においても、
「かけた労力が無駄にならず、必ず何らかの反応が与えられる」形にすることを意識していました。



【購入可能な武装のレパートリーを最初の街で全部見せるようにした】

皆さんには、次のような経験がないでしょうか。
たとえばお金を貯めて武器を買ったら、すぐ行ける場所で
次のグレードの武器が販売されていてガッカリしてしまったり、
あるいはそうなることを心配していつ装備の換装をすればいいか
分からなくなったりしたことなど、一度くらいあるかもしれません。

「これから先にもっとコストパフォーマンスのいい武装や、
より強い武器が出たらどうしよう、ここで買っていいのかな?」

という発想でお金を温存するハメになると、結局お金が使えなかったり、
仮に買ってもすぐ新製品が出たりして損した気分になる
のではないかな、と私は考えました。
システム的なところでゲームへの不安を感じさせるのは、なんとなくもったいない気がします。

もちろん、そういった「将来どうなるか分からない中での対応方法」も
ゲームのうまさだよと言われればそうなのですけれども、
今どきは育成スキルツリーも初期状態で全て公開されてることが多い時代ですし、
先々の強化方針を計画してもらうためにも、「強化のコストと強くなれる度合い」くらいは
最初に見せた方がフェア
な気がします。

そこでゲーム的に安心できる形にするために、『シルフェイド幻想譚』では、
『買える武装のレパートリーは全て最初の街に並べる』ことにしました。
こうしておけば、「どの段階で何の装備の換装を行うのが最適か」という点について、
おのおの自分のペースで考えてもらえるかもしれません。

何より、「強い装備を買うにはお金が全然足りない」ことを最初に示せば、
以後、お金を手に入れられるチャンスに敏感になってくれる可能性が上がるでしょう。
そうやって「足りない感」を感じてもらうのも、ゲームのやる気に繋がる大事な点だと私は考えています。
「あと1000シルバ貯めれば●●が買える!」と思っている状況で
そのゲームを二度とやらなくなるプレイヤーさんって、あまりいらっしゃらないと思いますしね。

なお、最初の街には全ての購入可能武装が売っていますが、
次の街ではなんと全ての基本的な理力(魔法)が購入可能になっています。
店で主人公を強化できる機会は、最初と次の街でほぼ完結しているので、
「どういった成長ができるか」という情報は、かなり早期に提供を済ませています。
あとは、お金と必要パラメータ次第です(といいつつ、隠し魔法ショップも存在していますが)。



【パズルが解けない人もいるので飛ばせるようにした】

『シルフェイド幻想譚』には一カ所だけパズルを解いて突破する場所があります。

といってもRPGのパズル部分は、解けない人や、
そもそもやりたくない人もいるだろうなと思ったので、
パズル自体は入れはしたものの、同時に飛ばせる配慮も入れました。

具体的には、「パズルに苦戦していると判断できる状態」になったら、
アドバイザーが「ゲーム内時間」を消費して突破する手段を提案
してくれます。
それを採用した場合、時間を使って壁を破り、パズルを無視することができます。

これは『シルフェイド幻想譚』が時間の概念を持つRPGだからできたことですが、
普通のRPGでも「お金を使えばパズルを無視できる」という感じにしてもいいかもしれません。



「苦手なことを無視できるか、別リソースを消費したり別の手段で通過できる」
という配慮は、多くの人に遊んでもらいたいゲームを目指すならば
大事な点かもしれないと今は思っています。

特に『シルフェイド幻想譚』は、「時間制限付きのRPG」という
ただでさえ人を選びそうな内容ですから、変なところで詰まったりしないようにと、
なおさら注意しようと思っていたのかもしれません。

何はともあれ、人によってはずっと攻略できなさそうな課題は、無視できるようにするか、
他の課題で補えるようにすると親切そうです。
……といいつつ、クリアできるか怪しい最難関ミッションとか、
やっぱり一個くらい入れちゃうんですけどね!



【初めてクリア評価を入れた】

私が「クリア評価」を初めて導入したのは、この『シルフェイド幻想譚』からでした。

これは「リプレイ性を高くするため」と、「どのくらいのものを見たか」
プレイ後に少しでも把握できるようにする目的です。
「クリアにかかった日数」や、「強い敵とどれだけ戦ったか」、
「仲間にできるようになったキャラの数」、「人々を救った度合い」などが評価されます。

詳細な内容は、旅を共にしたアドバイザーキャラクターが主にコメントしてくれます。
プレイの傾向をキャラクターが評価してくれるとちょっと嬉しくなるだろう、と考えたからです。
というか私がそういうのを求めていますので、皆さまにもどんどん採用していただきたいですね!

また、ここで「他のプレイ方法もあるんだよ」というのを示すきっかけにもなりますから、
リプレイ性の高いゲームにはこういった「クリア評価」は相性がいい要素だと感じます。
他にも、こういう評価画面で「知らない間に失敗した点」や、
「まだ見てない点」についてのヒントも出せるかもしれません。
「実はX日以内にXXすると●●できるんだよ」とか、「仲間は最大で●人いるよ」といった情報です。

それと、もう一つ意識した点として、クリア評価のコメント内容は、
評価が仮に最低ランクでも、「初めてならこれが普通です!」
「今度やったらもっとうまくいける!」と言ってくれるようにしたり、
他にも戦闘評価が低かったら「強すぎる相手と戦うのは避けて慎重に戦ったんだね」という具合に、
なるべく遊ぶ人がションボリしない、前向きな言い方にすることを心がけていました。
といっても初めてだったので、今と比べればやや雑な感じはあります。
この技術は、これからもどんどん磨いていきたいと考えています。


そして本作のクリア評価、実は確か全てSランクのパーフェクト評価にすることはできません
全部を最高評価にしようとしても、どれかが一段階以上抜けるようになっています。

例えば、最高評価の日数で急いで進むと、
人々を救う評価が最大にならない、といった具合です。
これは確か、「完璧な答えはないよ」と示す意図でこうしていた気がします。

これはこれでシブくて、今でも個人的に好きな発想だとは思うのですが、
開発経験を重ねた今となっては、そもそも「A」~「C」ランクのような「優劣」でなく、
「早い旅」「慎重な旅」などといった「傾向」を評価する形の方が
よかったかもしれない、と思うようになっています。

たとえば「最低限しか戦わずにクリア!」も偉大な挑戦のはずですし、
悪いことができるなゲームなら「邪悪プレイ」も試してもらえると私にとって嬉しいはずなので、
善人プレイだから「優れている」という評価を示してそのコースばかり遊んでもらうのは、
果たして開発側にとってお得なことなんだろうか? と感じるところもあるのです。

なので、最終的に「色々試してもらうこと」を目的とするなら、
「優劣」でなく、「傾向」評価の方が合っていた
のかもしれません。
たとえばクリアにかかった「日数」の評価なら、A~Cというランクを出すのでなく、
「超特急!」「慎重な旅!」「バランス!」という表現にするといった具合です。

一方でシューティングゲームなど、「うまくなってもらうこと」を
最終的な目的とするゲームの場合は、A~Cランクのような
「優劣」の方が望ましい
のかなと思います。

より高みを目指して欲しいところは「優劣」評価で、
色々試して欲しいところは「傾向」評価にしよう、という考え方は、
全方位シューティングゲーム『シルフドラグーンゼロ』あたりによく反映されていたと思います。
確か「スコア」や「強化のケチり具合」は「優劣」の評価としてA~Cなどランクが付けられるのですが、
「多く使った機体」や「好みの武装」に対しては「傾向」についての感想コメントがあるだけで、
「優劣」のランクは付かないようになっているのです。


評価の仕方も、いま振り返ってみると色々と考えさせられるところがあります。
プレイヤーさんも開発者側も、お互いが幸せになれるような
よりよい評価手段を模索していきたいです。



ということで、以上、『初RPG制作で意図したこと』、後編でした!

いま『シルフェイド幻想譚』に対して思い出せる「意図」はこんな感じとなります、
いかがだったでしょうか。後半はやや地味だったかもしれませんね。

ここまでの前編・後編の内容をざっくりまとめると、
主な意図は以下の四種類くらいに整理できそうです。

●キツくはしたくなかったが緊張感を持たせたかった。
→ 比較的余裕のある時間制限を設けたり、
死亡回数に余り気味な制限を持たせた。

●好みが分かれそうなところは、見たくない人は見ずに済むように、
やりたくない人はやらずに済むようにした。

→ オープニング削減や相談コマンドの搭載で、ストーリーやキャラに
興味がある人とそうでない人に両対応化した。
→ フィールド上の戦闘のエンカウント場所を限定した。
→ リソースを消費してパズルを飛ばせる配慮を入れた。

●不安に感じそうなところは不安を軽減させる工夫を入れた。
→ 戦闘時、判断するために必要な情報をいくらかオープンにした。
→ 買える装備のメニューを最初から全部見せるようにした。
→ 時間制限付きのゲームなので進行度の目安を見せるようにした。

●投入した労力そのものや、プレイ傾向を評価するようにした。
→ 内部マップでは反応のない装飾品は置かず、必ず何か反応があるようにした。
→ フィールドではできるかぎり1画面あたり1つくらいの施設を用意した。
→ クエストでは成功しても失敗しても程々以上の報酬を得られるようにした。
→ クリア評価を搭載し、どんなプレイでもなるべく前向きな表現でコメントした。


締めるところはキュッと締めて、ゆるくすべきところはゆるくして、
かつ安心して遊んでもらいつつ、チャレンジにはしっかり見返りを用意する。
そうまとめてみると、本当にどれも当たり前の話かもしれません。
ですがそういった当たり前のことをするのが難しいのもまた、ゲーム開発です。

『シルフェイド幻想譚』を作った当時の私は、今よりはるかに未熟でありながら、
今でも使える重要な考え方もいくつか持っていた気がします。
そしてまた、その中には今の自分でさえたまに忘れがちなことも含まれています。

ゲーム開発における「意図」は、良いゲームを再現するための大切な武器です。
次のゲームでも、これらの「意図」が使えそうな部分があれば忘れずに使っていきたいですね。





以下は前編の記事に対する気になった拍手コメントです。
皆さまの拍手コメント、いつも本当にありがとうございます!


>【『シルフェイド幻想譚』では、「システム上、2人以上の仲間を同時に  .
>迎え入れることができない」という制限】に対し、仲間キャラクターの   .
>一部に、それぞれに特有で納得のいく理由づけがあって、当時とても  .
>感心させられた思い出があります。アルバートには             .
>「他の仲間キャラとは意思疏通が不可能で、戦闘時に支障が出るから」
>という至極当然な理由づけが。オーバは「トリオが嫌いだから」という、 .
>本人の性格的にも読み取れそうで単純明快な理由が。セタには     .
>「信用できる人間が主人公のみだから」という、ストーリー面でも     .
>重要で合点の行く理由がある点などですね。(中略) ところどころの  .
>状況説明に納得がいくのも、遊んでいて気持ちがよかったところです。 .


こういう観点のコメントは初めていただきました、ありがとうございます!
仲間の人数をオーバーしたときのメッセージはうまく思いつかなくて、
割と必死で考えていた気がします。

できれば『片道勇者』における「闇」のように、ゲームシステムに関わる部分には
もっとらしい世界観上の理由もしっかり付けたいなと考えているのですが、
全部は全部そうすることができないのでまだまだ力不足を感じます。

うまいこと説明できればゲームにも世界観にも入りやすくなるので、
これからもできる限り、システムとストーリーはリンクさせていきたいなと願っています。



他にもし何か語って欲しいことや、開発において聞いてみたいこだわり部分などが
ございましたら、ぜひ拍手コメントからどうぞ! 
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