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■ 2019/11/16 (土)  片道勇者2【41】 パーティー機能 ■
【片道勇者2 パーティー機能】

今年中にアルファ2にたどり着けるかちょっと怪しいペースになってきました。
時間はほぼ全部お仕事やらなんらかの制作に使ってるんですけどね!

やれるペースでやっていきますが、今年中にα2を出すくらいは努力目標にしたいです。
そのα2時点のものをゲームの基幹部を固めたものとして、
「片道勇者2体験版(動作確認版)」の立ち位置にする予定でいます。



【1マス内パーティーシステム搭載!】

『片道勇者1』には、主人公が1マス内で仲間とパーティーを組んで戦う機能がありました。
ローグライクゲームで「仲間が別マスにいる」とそれだけで管理コストが増して
不便だった記憶があったので、もっとライトなプレイ感にしようと思って採用したものです。


これは『片道勇者1』の画像です。仲間が1マス内にいます。


この1マス内パーティーシステムは、
・プレイヤーの向きを変えてダメージを仲間に分散させたり(後ろを向けば盾にもできる)
・敵に囲まれても1~2発くらいは平気になったり
・主人公が正面から戦うだけで仲間を実質かばうことができたり
・同じマスにいるので位置合わせを気にせずサポートを受けられる

と、直感的で色々楽しみを生むことができる、悪くないアイデアだと思っていました。

(なお後の『片道勇者プラス』では、別マスにいる仲間として「協力NPC」が登場しますが、
ゲームの特性上、少し油断するとすぐにはぐれてしまいます)


前作では「味方側」しかパーティーを組めませんでしたが、
『片道勇者2』では、味方も敵も住人も同じパーティーシステムが使われます。
どうせ作るなら同じ処理を使い回せる方がいいですからね!

ということで実装したものがこれ! 処理が複雑で予想外に苦戦しました。

『片道勇者2』の1マス内パーティーシステム、画像では敵側に使っています


ここでは試しに野犬が1マス内に2~3体で群れて出てくるようにしています。
「敵の数が3倍になったら脅威度も3倍だろー」と思っていたら、
実はちゃんと先制して殴れば2~3体のうちの1~2体を倒せてしまって
受けるダメージも1/2や1/3になってしまうので、
「うまく戦えば」ほとんど脅威度が増した感じがしませんでした。
むしろ経験値の塊が来ておいしい。これは意外です。

もっとプレイ感を確かめてみたところ、
「先手を取れば何体か倒せるので敵の攻撃力を削げてほぼ脅威でなくなる」
が、
「(他の敵にも囲まれるなどして)一体も倒せないと、
急に上位モンスター並みのダメージを与えてくる敵になる」

という感じで「状況に応じて危険度が急激に変わる」のが面白く、
これだけでもかなりプレイに刺激が生まれる印象でした。

「しっかり対応すると楽になる」、「油断すると被害がすごい増える」
という、判断の善し悪しによる結果の振れ幅がかなり増すので、
すごくゲームしてる感覚が高まります。
「条件が整えば敵側も強くなる」という「油断できない感」が
片道勇者1でも欲しかったものの、うまく実現できていなかったので、
それが思わぬところから1つ出てきてラッキーだと感じました。



<これによってどんなプレイが生まれそう?>

このパーティーシステムによって、敵を倒す順番の面白みが増しそうです。
群れた敵は簡単に(数を減らして)攻撃力を下げられるので、
「どの相手から減らせば一番ダメージを減らして勝てるか」
という優先度の揺らぎのパターンをもっと増やすことができ、
飽きにくくすることができそうです。

従来だと、「一撃が痛い敵はHPもだいたい高いので先に倒せない」場合も多くて
「こんなの正面からすぐつぶす以外の打開策がないじゃんかよおぉ!」
と思うシーンも多かったのですが、HPが低い敵が群れている場合は
対処法も多くできそうで結構アツいです。

群れている敵は「(仮に低威力でも)範囲攻撃に非常に弱い」のも魅力的!
アルファ1にあった「火炎の巻物(低威力2ヘクス貫通攻撃)」で
最大6体の野犬を一発で燃やせたりするのは爽快です。

あるいは、たとえば敵が複数方向から列になって並んでやってきる状況でも、
「敵パーティーを残り1体まで削って放置し、他方向の敵と戦う」
(ダメージは少しずつ受け続けるが、後続の敵を塞ぎつつ別の方位の戦いに集中できる)
といった具合に、新たな戦術も色々と考えられそうです。

さらにはプレイヤーの攻撃力について「敵を一撃で倒せる確殺ライン」の価値が
これまで以上に重要になるのも面白い点です。
群れている相手がほぼ一撃ずつで倒せる相手であっても、
倒すためのダメージが1点足りないだけで
敵の数を減らすのに「2倍の手間」がかかるわけですよ!

逆に言うと、「一定の攻撃力に達する」だけで
敵の数を減らす効率が急に2倍になったりするので、
「あとちょっとの攻撃力」を上げる価値が高まり、これも面白みに繋がりそうでした。

実は、「パワーを1割上げれば効率が1割上がる」という要素って
普通程度にしか面白くないんですが、
「パワーをあと1割上げれば効率が2倍になる」といった状況が出てくると、
急に頭をひねる余地が出てきてゲームが面白くなるんですよ。
このパーティーシステムは、そういう余地も増やせそうな感触でした。



こういった効用があることは全く予想外だったのですが、
この「1マス内パーティーシステム」を敵に使うのは、
思ったよりも楽しみの奥行きを増すことに貢献しそうです。


あと、試しに群れてくる敵ばっかりにしてみると、
ほぼ1回攻撃しかできない「重量武器」がなかなか敵の数を減らせず、
当初の想定通り、相対的に弱く感じるようになりました。
「重量武器はスキルと組み合わせると強い」がコンセプトなので、
「範囲攻撃スキル」なども用意して弱点を補えるようにしていきたいと考えています。
あと重量武器の単体攻撃力はもっと上げようと思います。

一方で群れている敵相手だと、ほどほどの攻撃力があり
いちおう2回攻撃もしやすい「中量武器」がすごく強い!
「中量武器」はなんか半端な立ち位置だと思ってましたが、
システムが一つ増えただけで急に強武器の仲間入りです。
(他にも多数回攻撃が行いやすい「軽量武器」が存在し、すぐ壊れる代わりにいつでも割と強いです)

こんな感じで急激にバランスが変わっていくからローグライク開発は面白い!
逆に言えばバランスも崩れやすい!
最終段階でもどこかしら強弱は出てくると思いますが、
うまいこと作っていきたいと思います。
 
■ 2019/11/02 (土)  今回はおやすみです ■
今回の日誌はおやすみです!
この二週間はお仕事やら家庭の事情やら何やらあって
微妙に開発どころじゃありませんでした。



毎日やることしっかりやってゲームも作っておられる方は
一体どれだけのバイタリティがあるのか! 本当に尊敬します。

少ない体力をうまく運用しないとキツい体だと、
やらねばならないことが増えると、
だんだんどん詰まりになってきてしまいますね。
稼げそうな大きな案件をいただいても、
まとまった時間が取れないと受注することさえ難しい!

そういう意味では、自分のペースで小さく成果を積み上げていけるゲーム開発や
創作業というのは柔軟性があるので、生きやすいのがいい点です。
成功しないと大変ですけれども!

とにかくより効率的に動いて、時間や心の余裕を持てる
生き方を工夫していきたいと思います。
隙間時間のさらに隙間も見つけてうまくやっていきたいですね!

最近は、パソコンさえ触れないときはスマホで本を作ったりしています。
スマホでも編集・校正作業ができる時代なので、
隙間時間を全部無駄なく投入できるのがいい!
そのうちKindleで出す予定です。ジャンルはTRPG系です。
こういった副業もうまく積み重ねて開発資金にしていきたいと考えています。
 
■ 2019/10/19 (土)  片道勇者2【40】 アビリティ ■
【片道勇者2 アビリティ】

ウディコンとノベライズ案件が間に挟まっての、
3ヶ月ぶりの『片道勇者2』開発記事です!
急がないと今年が終わってしまう!

なお直近の2週間は『片道勇者2』の開発やお仕事作業を進めつつ、
ベビーシッターなどもやりつつの日々でした。おむつ付け替え経験値が上がります。
大人のおむつ付け替えよりは気分が楽ですね。



【新たな要素「アビリティ」の搭載】

現状ですが、『片道勇者2』は一応のシステムの完成を目指すべく、
アルファ1で出た問題に対応するための試行錯誤を続けています。

今回は、そんな中で新たに生まれたシステム「アビリティ」の紹介です!

たとえばアビリティ「アイテム取り出し」!
これは移動中、行動消費なしでいつでもデッキ内から
アイテムカードを1つ取り出して手札に入れることができる能力です。

どんな風に使うか例をお見せしますと……。


キャラメイクで「特徴」に「道具整理」をセットしておくと……。


移動画面の右下に「アイテム取り出し」ボタンが出てくる。
(ボタンはもうちょっと価値がありそうなおしゃれ感を目指したいですね!)


「アイテム取り出し」を選ぶとデッキ内から好きなアイテムカードを1枚選べる。
(画面はデッキ一覧から「ナユタの実」を選択した時のメッセージ)


選んだアイテムカードが手札に来る。


このアビリティがあれば、いざというときにすぐ「癒しのアンプル」を取り出して使ったり、
スキル「後退移動」が来たときに「エルザイト爆弾」を取り出して一緒に使い、
後退して爆弾投げして目の前に集まっている敵をまとめて吹き飛ばしたりと、
アイテム+スキルのコンボがかなり組みやすくなります。
武器を使い切ったときにすぐ次の武器を出せるので、それだけでも強力ですね。



【最初は「手札のロック機能」を考えていた】

この「アイテム取り出し」アビリティが生まれるまでには紆余曲折あり、
当初は「手札のロック機能(ロックしていると引き直ししてもカードが手札に残る)」
みたいなのを作ろうと考えていました。

ですが、ロック機能は少しやりかけてみると以下の問題があることが分かりました。

◆「手札を見てロックするためのカードを吟味する」という行為が
『手札が入れ替わるたび』に発生してしまい、
最善手のプレイをしようとすると従来よりめちゃめちゃ面倒くさい!


→ 個人的には、普通の人が遊ぶ『片道勇者1』のように、
「ピンチになってから所持品をチェックする」程度の頻度で
手札を確認するくらいでちょうどいいのでは、と考えていました。
そのためロック機能のせいで毎回手札を確認するコストが発生するのは、
私にとっては望まない方向性だったのです。
アルファ1の「レベルアップ」(経験値カードの管理)でも同じ問題を引き起こしたので、
アルファ2では調整が入っています。



それで「手札のロック機能」よりももっとシンプルかつ開発的にも使い回せる構成で
何かできないかと色々悩んでいたのですが、あるとき、
「毎回手札を見て1枚好きなのをロックして持っておく」のも、
「いつでも1枚好きなのを取り出せる」のも、
「使いたいカードを使いたいときに用意できる」という意味では
実質的にほぼ同じ効果だと気付きました。
結局は「コンボを組みやすくしたい」「危機回避カードをいつでも使えるようにしたい」
というのが重要な願いのはずです。

ついでに手札ロック専用の処理を入れるくらいなら、汎用のボタンで
色んな種類の能力を使える方が遊ぶ人も覚えることが少なくて済みますし、
将来的にも拡張しやすいはずなので、思い切ってここで
「アビリティ」という概念を増やし、元「手札のロック機能」だったものは
そこに放り込むことにしたのです。

「好きなカードを1枚取り出す」機能は「ロック機能」よりも
「狙う」「先読みする」感は減ってしまいますが、
一方で変な特殊操作が増えずに済んだので、
ゲームプレイは割とスッキリしたままにできそうです。
なるべくスッキリさせたままで拡張しようとすると、
いつもこんな感じですごく悩むんですよ。



【「アビリティ」の性質】

「アビリティ」は今のところ、「特徴」で2種類分まで持っていける予定です。

今回ご紹介した「アイテム取り出し」の他にも、
「瞬間引き直し」(ターンを消費せずに引き直せる)、
「どこでもセーブ」などがアビリティとして用意される予定です。

使うとコストの支払いの他に「クールタイム」も発生するので時間を空けねばならず、
連発はできませんが、何が来るか分からない手札と違って確実に使えるので、
プレイスタイルや好みに応じて選んでいただけると思います。

ただ、前作の「荷物整理(所持重量を増やせる)」がほぼ必須の特徴だったような勢いで、
好きなアイテムカードを出せる「アイテム取り出し」や「スキル取り出し」的な
アビリティは、今回もかなり有力候補になると思います。

こういう「取り出し」系アビリティがあるとデッキに1枚しか入れないカードも運用しやすいので、
アルファ1の普通の(?)デッキ構築ゲームとはプレイ感が大きく変わることでしょう。
これくらいの間口の広さにできれば、少しは遊びやすくなるのではないかなと思います。



ひとまずプレイヤーさんの「こういう遊び方をしたい!」系の願いは、
前回からある「特徴」補正に加えて、この「アビリティ」でも補う形でやっていこうと考えています。

たとえば一つの武器を長く使いたい人や武器の使い分けを考えたくない人向けに、
アビリティで「装備の耐久回復」などを作ったり、といった感じに
遊び方のルールをいじれるはずです。
(前回あった、「常に装備耐久力の減少を抑える特徴」で実現するのもいいのですけれど)

今作は、前作のように特定の「スキル」がいつでも確実に使えないので、
「アビリティ」のような「いつでも確実に使える何か」は
もともと必要だったように思います。

全部の願いは補えないと思いますが、この「アビリティ」の選び方によっては
ゲーム内ルールの一つや二つくらいは破壊できるか緩和できることでしょう。
「狙ってルールを部分的に破壊できる」とゲームの楽しみが増すと思ってるので、
こういうのが用意されてる方が、より私の好みに近いと感じます。



『片道勇者2』の「移動中に任意に行える『操作』の枠」としては、
アルファ1時の「手札使用」や「覚醒使用」、「デッキ管理」に加えて、
この「アビリティ」の追加で、ひとまずの完成にできそうな気がしています。
これら以外のシステムはまだまだ実装できてないんですけどね!

あとはデータや環境をうまく作って判断を面白くしていけるよう、
色々と考えていきたいところ! うまいこと進めていきたいと思います。


あと、片道勇者ノベル『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』が発売されました!
かなり評価は高いっぽいのでもしよければぜひ!
これだけの品質のものはもっと布教していきたい感あるので
応援のご感想・レビューなどもお待ちしてます!


『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』
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[書籍版 \1,540 / Kindle版 \1,386]

 
■ 2019/10/05 (土)  片道勇者ノベル発売!&裏話 ■
【片道勇者ノベル発売!】

ということで本日10/5、ついに片道勇者の小説
『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』が発売されました!


『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』
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[書籍版 \1,540 / Kindle版 \1,386]


これまでご紹介してきた内容を再整理すると、


●内容の方向性としては、たぶん『片道勇者開発記』
サイドストーリーくらいの配分で
「基本はまじめ、ときどきお気楽、ごく一部にダーク風味あり、後味さわやか」
という感じになっていると思います。

●キャラクターの再現性は、私がセリフ1つ1つまで細かく監修したので
一定の品質は確保されています!

●特定の仲間キャラの株が大きく下がるような展開は、
基本的にありませんのでご安心下さい!
→ ただ、1人だけ一般人だったり原作上の都合で調子が悪いことが多いのもあって、
ネムリに少しだけ足手まといっぽさを感じる人もいるかも?

●物語の範囲としては「片道勇者」の無印版がベースで、
一部に「片道勇者プラス」のデータや仲間が使われています(アルバートなど)。
小説ならではの「おっ」と思う掘り下げもあると思うのでご期待ください!



という感じです! 



また、口絵(本の始めの方にある絵)もTwitterで公開されましたので
その中から1枚をご紹介!

クリックでちょっと拡大

イラスト:モタ様

もう表紙めくった時点でネムリがヤバいことになる予感しかしない一枚!
なかなか仲間を救えない、守れない、そんな中でがんばるのが、
この物語の主人公である勇者です。
妖精イーリスが「どうやって倒せばいいのさ!?」と思う敵も登場するらしいぞ!

あと、「傭兵パンティいなくない!?」って思われそうですが
デュークガルツと同じくらいには出番があるのでご安心ください!
小説内では傭兵パンティ始め、男たちがやたらかっこいい生き様を見せてくれますよ。



【ノベライズ裏話】

今回はノベル紹介のおそらくラストということで、
ノベライズ作成過程で起きた裏話をご紹介していきます!


●挿絵にする場所として、「アルバートの戦闘シーン」と
「お風呂シーン」の2択から選ぶことになった




あまりにも安易な……判断っ……!
と思いながらも、監修として「女子2人のお風呂シーン」の挿絵に
ちゃんと一票を入れておきましたので褒めてください! いやー仕事したなあ!

挿絵になるシーンは、キャラの登場率やアピールしたい部分、見た目の紹介目的など
多角的に判断されて選ばれると思うのですが、このケースにおいては
私がいくら考えてもお風呂シーンのテーマ力が強すぎて
完全に答えが1択しかなかったのが印象深かったです。
本文にお風呂描写があるのに挿絵がないとか、いくらなんでも読者の人に怒られる!
そしてそんなイラストもバッチリ描いてくださったモタ先生、本当にありがとうございます!


<アルバートの出番>

なお、もう片方の案として「アルバートの戦闘シーン」が挙がったり、
表紙イラストにもでっかく描かれていることから予想できるかもしれませんが、
アルバートはちょっと出てくるだけのゲスト参加キャラではなく、
20~25%分くらいのお話に関わってくる重要人物の立ち位置です!
アルバートの活躍をじっくり見たい方もぜひご期待ください。

ノベル著者の紅仗直さまは、アルバートの経歴や性格を調べるために
私の知らない間に『片道勇者』以外の過去作品まで調査してくださっていました。
きっと「アルバートって予想以上に変態キャラなんだな……」と理解されたことと思います。
おかげさまで、本文中ではアルバートのかっこいいところも変なところも
両方しっかり用意されていますよ。



●速攻でボツになったサブタイトル案に
ちゃんとWeb小説風のがあった




「片道勇者 ~何度死んでもやり直せる俺が全てのヒロインを救うまで~」みたいな
このWeb小説風の案は、サブタイトルを決める話が私の元に来た時点で
すでにボツになっていました。なんて早い判断なんだ……。

「むしろWeb小説風のが好き!」という方も中にはいらっしゃると思いますが、
私やファンの方が求める最大公約数の方向性としては
もうちょっとお堅い方がいいと考えたので、案出しや相談の結果、
最終的に『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』になりました。

でも、ちゃんと流行に合わせたものも一案として出ているのは、
とてもいいことだと思ったんですよ。
共同作業だと、「今回のケースだとこっち方面は合わないですよね」と
NGな方向も挙げて望ましい方向性を絞っていく工程はとても重要ですから、
あえてそのNG案を挙げてくださったのはむしろ安心できた部分だったりします。



●「ゼヌーラの魔法」には複数の属性があった!

実は執筆前に作った設定まとめ資料の中で
『ゼヌーラの魔法には実は複数の属性がある!』
というのを著者さまにお伝えしていました。



ゼヌーラの属性は途中で生えた裏設定で、しばらく公開予定はなかったのですが、
小説では細かな描写が必要になったり、あるいは
言わずにいたせいで将来的な設定とのズレが出るとまずいので、
この小説から使っていただくことにしました。
おかげさまで、「ゼヌーラの魔法」は風の魔法ということになっています。

(先に言っておきますが本編のゼヌーラにはあまり期待しないでください!
片道勇者開発記のサイドストーリーくらいの扱いです)


上の画像で言うゼヌーラの4属性ってのはたぶん
「炎・水・風・土」とかそういうのだと思いますが、
一番露出度がひどいのがゲーム内でも使われている「風」のゼヌーラですね!
服がはじける上に「風」では何も隠せない!
せめて「水」なら超絶シースルーで済むのに!

そんな「風」の「ゼヌーラの魔法」がテーマの、ノベル著者の紅仗直さまが
書いてくださった発売記念ミニ小説が先日アップされましたので、
すでに小説を読まれた方も、まだの方も、よければぜひ一度ご覧ください!
今回の開発日誌の2.5倍くらいの文字量ですので高密度にお楽しみいただけます!

【カクヨム おおきな代償 ― ドM王女と耳長詩人 ―】
小説ページへ


「ゼヌーラの魔法」を使うと具体的にどうなって、どうして誰も
一緒に旅をしてくれなくなるかがよく分かるストーリーとなっております。
ゲーム中ではただサラッと脱いでるだけの描写しかありませんがが、
小説並みに描写が細かくなるだけですごいひどさが伝わります。



以下は拍手コメントより、気になったコメントへの返信です。
ご感想、誠にありがとうございます!

>えっ、ゼヌーラって4種類あるんですか!? じゃあひょっとして(某コミック名)って
>ゼヌーラの亜種とかじゃなくて思いっきり正統の四大ゼヌーラの一種なんですか!?
>いやそんなことは置いといてこのお姉さんの出番ってこれだけですか!?     .
>これだけなんですか!? もったいない!  2に出しません!? 無理ですか!?
>っていうか土はまだしも水で全身覆っても覆ってるだけで透け透けで         .
>「まさに濡れ透け」な気がするんですけど、それ大丈夫なn…――           .
>あ、そもそもゼヌーラってそういう奥義でしたわ                      .


世界展開まで視野に入れると、あんまり露出度高いお姉さんを出すと
いつ規制が厳しくなって出せなくなるか分からないので
上のお姉さんをゲーム内で出す予定は今のところないです! すみません!
『片道勇者2』では、全裸ファイアおじさんあたりなら出すかもしれませんね。

他のゼヌーラの使い手からは、
「風のゼヌーラとか何も隠せないんじゃない!? え、マジで使うの!? 嘘でしょ!?」
みたいに言われそうです。



>紅仗先生の掌編読みました&笑いました。特に笑ったのが
>「願ったり叶ったりですね♪」「ふんだりけったりだよッ!」と
>「手で隠したら戦えないだろう?」「いま戦ってないでしょおおお!!」
>のくだりです。いやぁー、やっぱりゼヌーラって呪いなんですねぇ。
>理術の世界で魔の法と書いてマホウと読むだけありますわ。
>そして、いくらゼヌーラという奥義の存在感が絶大とはいえ、
>そこにちょっとドM王女を絡めつつ肉厚な感じに膨らませられる
>さすがのプロの筆力にも感服です。                .


紅仗先生の小説、楽しんでいただけたようでよかったです!
ドMなフリーダ王女がかわいかったり(?)、
なんだかゼヌーラの魔法が呪いっぽいけど
一応みんなハッピーで終わったあたりがとても好きですね!

ちなみにこの掌編、
「これ本編と違いすぎない!? すごいハジけてるせいで
本編もギャグみたいに思われたりしない!? 大丈夫!?」
みたいに監修のときにツッコんでました。
本編はもうちょっとまじめなんですよ。お気楽な章もありますけど!



ということで、今回までご紹介させていただいてきた片道勇者小説!

これまでご紹介してきた内容で「読む価値がありそうかな?」
とお思いになられた方は、よければぜひお買い求めください!
ここだけの話ですが、電子版の方がちょっと安い割に私の懐のうるおい具合が大きいです!


『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』
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[書籍版 \1,540 / Kindle版 \1,386]


ちなみに本書は全416ページとだいぶ長めで、前半は内容がハードなので、
一気読みしたい方も「2章」が終わるあたりまで読まれたら一回休憩して、
残り半分をガーッと読まれるのが個人的おすすめの読み方です。
 
【片道勇者ノベル 発売2週間前!】

片道勇者のノベライズ『片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄』
発売まであと2週間となりました!
発売は10/5(日)! よろしくお願いします。

で、これまでの間にカバーイラストが発表されていたのでご紹介します!


イラスト:モタ 様

表紙に出ちゃったのでネタバレしちゃいますが、
ノベルは「無印版ベースのストーリー」でありながら、
プラス版より「アルバート」(左上)が登場します!

そして「ネムリ(中央右のしっぽの生えた女の子)」が主人公に守られている、
いかにもメインヒロインっぽい立ち位置に!
果たしてどんな物語が繰り広げられるのか!

予約はすでに可能ですので、
気になる方はよければぜひこちらからどうぞ! 発売は10/5です!


片道勇者 滅びの闇と繰り返す英雄
Amazonページへ

\1,540(税込)



【最初にキャラクターの会話見本を作ったお話】

今回はノベライズ企画において、私がどんな「準備」をしたかのお話をします!


ノベライズ企画が立ち上がったとき、私はまず

「ゲーム内のデータだけだと仲間キャラ同士の会話がないから、
小説でキャラの間にどんな話をさせればいいか全然分からないじゃん!
急いで会話の見本を作らないと!」 


と考え、「無印版の全キャラ同士の組み合わせ」について
あわてて会話見本の資料を作りました。
(ネムリ×フリーダ、ネムリ×パンティ、ネムリ×デュークガルツ、ネムリ×ヴィクター、
ネムリ×魔王、ネムリ×イーリス、フリーダ×パンティ、フリーダ×デュークガルツ……のような全組み合わせ)


今回はその資料の中から、割とレアそうな組み合わせである
「イーリスと魔王」「パンティと王様」の会話をご紹介!
これらは「2人で一緒にいるシーン」を想定した会話見本となっています。



◆妖精イーリス×魔王

仲間になった魔王がイーリスを見て、自分の時代にいた人工生物について語る。

イーリス「ねえ、魔王ってなにか食べるの? 用意する?」
魔王「いや、私は喰わん。喰えぬと言ったほうが正確だな。
あの王女と同じ扱いでいい」
イーリス「あ、そうなんだ。じゃお水だけね、はーい」
魔王「ところで小妖精……おまえ、私が相手でもまったく物怖じしないな」
イーリス「え、そうかなー? まあガシって握られたら死んじゃう程度の命だしー?
気にしすぎたら何もできないよ」
魔王「そういうものなのか? 私が見た人工生物はもっとおとなしかったが……」
イーリス「えっ、見たことあるの!?」
魔王「我々の時代で、たまにな。おまえみたいなやつに掃除をさせたり
書記をさせているのを見たことがある」
イーリス「へー。でもこの体だとお掃除は時間かかりそう」
魔王「一日中やらせていたからな。
『人間ではないから長く働かせてもよい』という論理だった」
イーリス「うわー差別っぽーい」
魔王「だが人の社会は、おそらく今もそういうものだろう。
変な思い込みや常識が常にみなを縛っていて、
本来支配されずともよい者もそれに支配されていて……
時代が変わればうつろう程度の常識であるにも関わらずな」
イーリス「そうだね。ちょっと分かるよ……」
魔王「まあ、人類が昔と変わらんからこそ、こうやって
通じ合う話ができるのかもしれんがな……」


◆傭兵パンティ×ヴィクター王

軽い上下関係はあれど、この2人だと素直な男同士の会話もしそう。

パンティ「いえーい王様ー! 俺が魔王倒すから褒賞くれよ!」
ヴィクター「わしはもう財産なんぞ何も持っとらんぞ。」
パンティ「マジかよ! じゃあ王様の意味ねーじゃん!」
ヴィクター「じゃよなあ。カネも出せん王など価値ないじゃろ?」
パンティ「じゃあ何か便宜はかってくれよ! コネとか!」
ヴィクター「もう部下もおらんし、近所の国ごとなくなったから何もしてやれんぞ」
パンティ「王様マジ役に立たねえ!」
ヴィクター「まあ国のおこしかたくらいなら教えてやれるかもしれんな」
パンティ「国作りはしたくねーなー。管理とか面倒臭そうだし」
ヴィクター「じゃよなー、よく分かっておるではないか!」
パンティ「なんだ王様もそう思ってたのかよ! やっぱ身軽なのが一番だよなー!」
ヴィクター「まったくじゃわい」
イーリス(あれ、なんか意気投合してる!?)

※傭兵パンティは勇者として背負うものが重くて故郷を離れたので、
こういった反応をするだろうと考えます。



といった感じで、こんなのが全部で21パターン!
(アルバートは途中で湧いたので無印版の 7人×6人÷2=21 パターン)

1つ1つは短いながらも、キャラ同士の接し方や、どう対応するかという情報が
「0」から「1」にはなるわけで、少しは執筆のお役に立てていればうれしいですね。

例えば今回挙げなかった中だと、「薬師ネムリがフリーダ王女にどう接するか」という点だけでも、
方向性の指示がまったくなければ3パターンくらいに分岐するかもしれません。


A:ネムリ「えっ、フリーダさんは王女なんですか? えらい人……なんですか?」
(住んでいた集落が完全に王国から独立していて王や貴族の存在を知らない)

B:ネムリ「お、王女様なんですか!? こ、このたびはごきげんうりゅわしゅ(噛んだ)」
(教育を受けているか、集落が王国と関わりがあり、王や王族の存在を知っている)

C:ネムリ「王女様、ですか……私の村って税の取り立てが厳しくて
いつも貧しかったんですよね……」

(自分たちから取り立てた税で贅沢な暮らしをしている人々に少し恨みがある)


この中から、「ゲーム内容から予想できる、原作者の想定したネムリ像を選べ」
と言われたら、ちょっと悩む気がします。
ゲーム内だけでは情報が少ないため、どれも十分にありうるでしょう。

そしてノベライズでは、こういった問いが執筆の中で何十回と出てくるわけで、
情報なしに全部を正解させるのは大変です!
10回に9回当てても、残り1回で失敗したらそのたびに、
「XXはこんなキャラじゃない!」なんて言われかねないんですよ!

そんなリスクを考えれば、原作者である私が「キャラクターの資料を作る」なんて
一言も言っていない段階でこの案件を引き受けてくださったライターさんは
勇気がありすぎます。ヤバい。

そしてまた、これ以外にも足りない資料が山ほどある中、
重要そうな疑問点を欠かさずこちらに投げてくださった
著者さまと編集さまには感謝しかありません。
みなさんとても仕事ができる人たちだったので、私も見習いたい限りです。


会話の見本は上で挙げた2つ以外にもいっぱいあるので、
そのうち日誌のネタがなくなった頃に上記のように載せたり、
動画量産の練習も兼ねて会話シーンの「動画化」などに
挑戦してみてもいいかなと考えています。



以下はいただいた拍手コメントより、ノベライズについてのご質問!


>片道勇者ノベルの電子書籍版は出ますか?

編集さまに確認したところ、【10月5日の0時】より
主要書店で電子版が配信される、とのことです!

なので私も、発売されたらいつでも出先で紹介できるように、
電子版を買おうと考えております。
(私は電子書籍リーダーとしてKindleを使っていますが、Kindle書籍は
作者自身の本であろうと自分で買わないと所有状態にできないっぽいんですよ)


ちなみに今回のノベルとは違うのですが、、
既刊の『片道勇者TRPG』が昨日の9/20にちょうど電子版が発売されたので、
「欲しいけど置く場所がなくて買えない!」とお思いだった方は、
よければこの機会にぜひご検討ください。簡単な設定資料集としても使えそうです。

こちらはレイアウト固定(1ページが1枚の画像になってるイメージ)なので、
タブレット端末をお持ちでしたらそちらの方が読みやすいと思います。

『片道勇者TRPG』シリーズ3冊 Kindle版