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■ 2018/11/03 (土)  片道勇者2【31】新たなポイント ■
【片道勇者2 新たなポイント】

一週間くらい風邪が続いて少し苦しかったウルフです。
今回も『片道勇者2』のアルファ1からのシステム修正についてご紹介!
『片道勇者2アルファ1』にはたくさんの問題点がありましたが、
今回はそのうち以下の2つの問題点に注目していきます。

●小さい「経験値カード」を取らずに流したときのメリットが小さく、
小さい経験値ができると損した気分になる。


→ 敵を倒して経験値1点や2点ができて流れていくと徒労に終わった気がしてしまい、
必死で敵をトレイン(引き連れ)しないともったいないと感じる要因の一部になったり、
残念な気持ちになりやすい部分でした。


●「落ちているアイテムをあえて拾わない」という選択が初めての人には難しすぎる。

→ 『片道勇者1』のように所持重量いっぱいで持てなくなるならまだいいのですが、
2ではアイテムカードを取る数を厳選しないと、
取り過ぎによって戦闘力が低下してしまうシステムになっています。
初めての人には「アイテムを拾えるのに拾わない」という
直感的ではない「隠された判断」をおこなうことになり、
それに気付けないだけで大変なプレイになってしまいます。



そこで私は上記の問題を解決するため、
一つの「新たなポイント」を用意することにしました。

最初はそのポイントを何に使うかは決まっていませんでしたが、
現在では「女神ポイント」と呼んでいるポイントです。
この「女神ポイント」は、「女神像」で追加の願いを叶えてもらうときなどに使うことができます。

そしてそのポイントを以下の手段で得られるようにすることで、
上記の問題のいくらかを解消することを試みました。



●経験値カードが「流れた」とき、その経験点分の女神ポイントが入る。



→ たとえば「経験値2」が流れると女神ポイント2点を得ることができます。
「経験値が流れた場合、別の場面で有利になるポイントがたまります!」
という形にして、1点や2点の経験値が流れたときに
損した気分になりにくくする効果を狙って搭載しました。

なお、経験値カードが流れた場合は経験値を「ささげて回復」に
使ったときと同じ効果が出るので、手持ちの経験値を「回復」に使った場合にも
もちろん女神ポイントが増えるおまけを付けておきます。
経験値の「回復」は他の選択肢よりも相対的に弱かったので、
これで選ぶ価値が増えるでしょう。



●落ちているアイテムの回収画面で「ささげる」を選び、地面のアイテムを
消滅させることでアイテムの価値に応じた女神ポイントが手に入る。




→ どうすればアイテム回収時に「取らない選択」のよさが分かりやすくなるかというと、
一つは「取らないことで別の有利さを得られる選択肢を作る」という方法が考えられます。

そこでアイテム回収時、拾う必要のないアイテムをポイントに変換できるようにして
全てのアイテムを無駄なく活用できるシステムを搭載してみました。
「アイテムを取らない」ことの利点や選択肢が明示されることで、初心者の人でも
必要なもの以外は取らない(ポイントに変える)という行動を取りやすくなるでしょう。

こういうシステムは、いらないアイテムが山ほど出てくる
「ハック&スラッシュ」のゲームにたまに搭載されています。
たとえば「近くに落ちている(不要な)アイテムを全てゴールドに変換する」
といった魔法が登場するのです。
アイテムを全て持って帰ることはできなくとも、
多少なりともお金にすることができれば得した気分になれるという仕組みです。
(金額によってはお金にするのも面倒くさくてやらないこともありますが……)



という感じで、こんな風に普段ならゴミ扱いになってしまうリソースを集めると
女神に追加の願いを叶えてもらえるようにして、「損した感」を減らすことを試みました。
ゴミを集めて願いを叶えてくれるってのもなんかアレですが、
『片道勇者』の女神だから別にいいと思います。



【意外な副産物】

そしてこれらのシステム変更を入れた結果、予想外の副産物がありました。
というのも、先ほど挙げたうちの「アイテムをささげる」機能が、
移動時のやる気の向上に貢献するようになったのです。

というのも、たとえばマップにアイテムが落ちているのが見えたとき、

「あの落ちている草アイテムを拾いに行ってもいいけど、『癒やしの草』みたいな
もう取らなくていいアイテムだったら取りに行くだけ損だよな……まあ見るだけ見るか。
(取りにいく) うわーやっぱり『癒やしの草』だ……ここまで歩いたのが無駄になった」


という「気分の盛り上がらなさ」を感じていた場面、『片道勇者2アルファ1』だけでなく
『片道勇者1』の頃にもよく遭遇しなかったでしょうか。
私にもよくあったのですが、明確にこれをどうにかしようと意識したことはありませんでした。

しかし前述の「アイテムをささげる」機能を入れたことで、同じ状況になっても

「お、草アイテムだ。もう必要ない『癒やしの草』かもしれないけど、
少なくとも女神ポイント1P以上に変換できるものが落ちてる!」


と認識できるようになり、「取りに行く徒労感」や
「遠くから見たときのがっかり感」がだいぶ減ったのです。
この「どういう結果に終わっても損しなくなる機能」というのは
バランスを大きく崩さない割にプレイ時にはけっこう魅力的で、
今のところ「アイテムをささげる」機能は入れてよかったと感じたシステムになっています。

それと同時に、「徒労に終わる場面が多いとプレイする気がだんだん失われていく」と
『シルフェイド幻想譚』の記事でも書いていたにも関わらず、
「ローグライクはランダムなゲームだからしょうがない」とあきらめて
完全に無思考になっていたことに今さらながら気付かれた出来事でした。
たとえランダムなゲームでも、徒労に感じさせにくくする方法は
いくらでもあるはずなのです。まだまだ己の未熟さを痛感します。